星のや軽井沢が発表した春のウェルネス滞在プログラムは、「脱力」と「集中」を往復させる設計が特徴です。宿泊業の企画・現場マネージャーが、星のや軽井沢の考え方を手がかりに、季節要因を価値に変える商品設計とオペレーションの勘所を整理します。
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本記事のポイント
- 星のや軽井沢の「2泊3日」設計から、ウェルネスを“体験の連続”として売る考え方をつかめます
- 星のや軽井沢の「緩める×集中」の組み立ては、スパやアクティビティの単品販売にも応用できます
- 星のや軽井沢の事例をもとに、現場負荷と品質を両立する「1日1組」発想の使いどころが見えてきます
星のや軽井沢が発表した春のウェルネス滞在プログラムの概要
星のや軽井沢では、春の森を舞台に心身のバランスを整える2泊3日のウェルネスプログラム「春和のととのい滞在」を、2026年3月1日から5月31日まで提供すると発表しています。春は寒暖差や新生活などで緊張が高まりやすい季節という捉え方のもと、滞在そのものを“整える時間”として設計した内容だと説明しています。
プログラムは、身体面の緊張に働きかけるボディケアと、2名のセラピストが行うフォーハンズトリートメントを組み合わせる構成です。加えて、温泉での深呼吸入浴、朝のストレッチ、生姜を使ったドリンクなど、回復を後押しする小さな要素を積み重ねる設計になっているとしています。
さらに、白樺樹皮を使ったクラフト体験を組み込み、五感を使って没頭する「集中」の時間を作ることで、緩める体験とのメリハリをつける狙いがあると述べています。定員は1日1組(2名まで)で、宿泊者限定のプログラムとして提供するとしています。
宿泊業にとってのポイント(星のや軽井沢の事例)

星のや軽井沢の発表は、ウェルネスを「施設内の一部サービス」ではなく、「滞在価値の中心」に置いた設計だと見ることもできそうです。宿泊業にとっての実務ポイントは、次の3つです。
「季節課題」を価値に変えるテーマ設定
春の不調や緊張といった“よくある悩み”をテーマに置くと、旅行目的の言語化がしやすくなります。星のや軽井沢のように、季節に紐づく体調変化を前提にすると、企画の説得力が増しやすいでしょう。
単発体験ではなく「順番」に料金がつく
スパ、温泉、ストレッチ、クラフトが単に並ぶのではなく、順番と強弱が設計されている点が肝です。星のや軽井沢のような“体験の流れ”は、価格説明や満足度の再現性に直結しやすいと考えられます。
1日1組は「特別感」だけでなく運営設計でもある
星のや軽井沢は1日1組としています。これは希少性の演出だけでなく、施術品質の確保、動線の混雑回避、説明時間の確保など、運営上のメリットも見込みやすい設定です。自社で同等の上限が難しくても、「時間帯限定」「曜日限定」「部屋タイプ限定」などに置き換える選択肢があります。
星のや軽井沢の春のウェルネス滞在プログラム:背景と理由の整理
星のや軽井沢が打ち出した「脱力」という言葉は、宿泊業の商品設計で見落としやすい“回復の質”に焦点を当てたものと言えそうです。
春は「疲れている自覚がない」まま緊張が続きやすい
環境変化が多い時期は、本人の自覚が薄いまま緊張が積み上がりやすい傾向があります。星のや軽井沢は、この状態に対して「緩める」と「集中」を組み合わせる必要があるという整理を示しています。
ウェルネス需要は「自然」と「確実性」の両方が求められる
自然環境は大きな魅力ですが、それだけだと体験が抽象的になりがちです。星のや軽井沢のように、施術・入浴・運動・飲料・クラフトといった“手触りのある要素”を設計すると、期待値を合わせやすくなるでしょう。
体験が増えるほど「現場の標準化」が重要になる
要素が多いプログラムほど、説明の質、提供順、時間管理で体験がぶれやすくなります。星のや軽井沢のようにスケジュール例まで示す設計は、品質の再現性を高める意図も含まれていると考えられます。
具体的な取り組み・ニュース内容の解説(星のや軽井沢)
ここでは、星のや軽井沢の内容を「なぜ効く設計に見えるのか」という観点で分解します。
緩める:身体と心に別のアプローチを置く
1日目のボディケア、2日目のフォーハンズトリートメントという並べ方は、同じ“癒し”でも狙いを分けている構成です。星のや軽井沢は、身体の緊張と心の緊張を別物として扱うことで、体感の変化を作りやすくしているように見えます。


温める:入浴×呼吸×ストレッチで回復を底上げする
温泉での深呼吸入浴、朝のストレッチ、そして生姜ドリンクという組み合わせは、主役(施術)以外で回復を支える設計です。星のや軽井沢のように、前後の行為を整えることで施術満足のブーストが期待できそうです。


集中:クラフトで「余計な考え」を手放す時間をつくる
白樺クラフトは、没頭しやすい作業体験です。星のや軽井沢は、緩める体験だけでは終わらせず、適度な集中を挟むことで、気分の切り替えや達成感まで取り込もうとしていると読み取れます。

“滞在設計”としての一貫性
チェックイン後のレクチャー、夜の入浴、就寝前のドリンク、朝のストレッチなど、客室外・客室内の体験がつながっています。星のや軽井沢のポイントは、スパ単体ではなく「滞在の時間割」を商品として扱っている点でしょう。
星のや軽井沢の春のウェルネス滞在プログラムを参考にした自社への活かし方のヒント
星のや軽井沢の考え方を、規模や設備が異なる宿でも活かすための整理です。
「緩める×集中」を自社の強みに置き換える
- 緩める:アロマ、足湯、軽い整体、静かなラウンジ、貸切風呂の“呼吸案内”
- 集中:写経、香づくり、苔テラリウム、器の絵付け、散策の“テーマカード”
星のや軽井沢と同じ要素でなくても、二つの状態を行き来させる設計が再現できれば、ウェルネスの満足度は作りやすいでしょう。
2泊3日が難しいなら「半日×2回」に分ける
連泊を確保しにくい地域では、星のや軽井沢のような連続プログラムを、到着日と翌朝の“2ブロック”に分ける方法があります。例として、到着後に緩める、翌朝に集中する、のように短い流れを作ると、日帰り要素との差別化もしやすくなります。
現場の落とし穴:体験が増えるほど「説明疲れ」が起きる
ウェルネスは説明が多くなりがちです。現場が疲弊すると、声かけの質が落ち、体験価値も下がりやすくなります。星のや軽井沢のようにスケジュールを固定し、説明を紙1枚に集約するなど、「説明の標準化」を先に設計しておくと安心です。
従業員エンゲージメントの観点でも効く設計にする
体験の順番が明確だと、現場は迷いにくく、引き継ぎもしやすくなります。星のや軽井沢のような“滞在の型”は、属人化を抑え、品質を守りやすい運用につながる可能性があります。結果として、スタッフの達成感や納得感が積み上がりやすい点も押さえておくと良さそうです。
星のや軽井沢の春のウェルネス滞在プログラムについてのまとめ
- 星のや軽井沢は、春の緊張に寄り添い「緩める×集中」を滞在設計に落とし込んだとしています
- 星のや軽井沢のように、体験を順番で束ねると、価格説明と満足度の再現性を高めやすいでしょう
- 星のや軽井沢の「1日1組」発想は、特別感だけでなく運営負荷のコントロールにも使えます
- 自社では、体験数を増やす前に「説明の標準化」をしておくと安心です、という選択肢もあります
企業情報
- 会社名:星野リゾート
- 施設名:星のや軽井沢
- 所在地:〒389-0194 長野県軽井沢町星野
- 電話番号:050-3134-8091(星のや総合予約)
- 客室数:77室
- チェックイン:15:00
- チェックアウト:12:00
- 宿泊料金:1泊170,000円〜(1室あたり、税・サービス料込、食事別)
- アクセス:JR軽井沢駅より車で約15分、碓氷軽井沢ICより車で約40分
- 公式サイト:星のや軽井沢
- ブランドページ:星のや
出典:PR TIMES『【星のや軽井沢】春の森で心身の「脱力」を。新ウェルネスプログラム「春和のととのい滞在」開始』https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001785.000033064.html


