宿泊・旅行業界ニュース

神戸メリケンパークオリエンタルホテルのバレンタイン宿泊プランから学ぶポイント

プレミアムいちごカクテル イメージ
CoCoRo編集部

メリケンパークオリエンタルが発表したデー&ホワイトデー向け宿泊プランは、体験と宿泊を組み合わせた「恋人向け体験型商品」として、他のホテル・旅館にとっても参考になる内容といえそうです。この記事では、発表内容を整理しながら、同様の季節イベントを自館で活かすための視点を解説します。ターゲットは、やカップル需要を取り込みたい宿泊施設の経営者・企画担当・現場マネージャー層です。

スタッフのやりがい向上や離職防止に課題を感じていませんか?
導入費用無料のデジタルチップサービス「CoCoRo」で従業員エンゲージメント低下を解決!
CoCoRoの概要資料を見る

本記事のポイント

  • バー「VIEW BAR」でのチョコレートフォンデュやいちごカクテルを組み込んだ、の宿泊プランの構造が分かる
  • 既存施設(バー・会場・客室タイプ)を組み合わせるだけで、恋人向けのプランをつくるヒントが得られる
  • 従業員(特にバーテンダー)の技術やホスピタリティを前面に出すことで、単価アップとエンゲージメント向上の両方を狙う考え方を整理できる

ニュースの概要

神戸メリケンパークオリエンタルホテル(兵庫県中央区)は、バレンタインデーとホワイトデーのシーズンに合わせて、カップル滞在を想定した2種類の宿泊プランを販売すると発表しています。予約受付開始は2025年12月26日で、バレンタイン向けは2026年2月、ホワイトデー向けは2026年3月の宿泊が対象とされています。

プランには、ホテル最上階14階に位置するバー「VIEW BAR」で楽しむ特別メニューが組み込まれています。バレンタイン向けプランでは、ダークチョコレートの「Melty Black」とホワイトチョコレートの「Melty White」から選べるチョコレートフォンデュセットとカクテルがセットになっています。バーテンダーによるフランベ演出や、バーボン・カルバドスでの香りづけなど、ライブ感のある提供方法が特徴です。

VIEW BARカウンター席イメージ
VIEW BARカウンター席イメージ

ホワイトデー向けプランでは、旬のいちごを贅沢に使った“プレミアムいちごカクテル”をバーテンダーがオーダーメイドで提供するとしています。利用シーンとしては、カウンターで肩を並べる過ごし方や、ライトアップされた神戸ポートタワーや神戸の夜景を眺めながらテーブル席でゆったり楽しむスタイルが想定されています。

いずれのプランも、客室は「モデレートダブルルーム ノースビュー」を基本とし、朝食はテラス&ダイニング「ALL FLAGS」のブッフェが含まれます。料金はどちらも1人あたり22,840円から(2名1室利用・税サ込)、バー利用は1日5組限定・21時以降の提供とすることで、特別感とオペレーションの安定を両立させている点がうかがえます。

宿泊業にとってのポイント

神戸メリケンパークオリエンタルホテルの宿泊プランから見える狙い

神戸メリケンパークオリエンタルホテルの取り組みは、「宿泊プラン=料金割引」で勝負するのではなく、「バー体験×宿泊」で付加価値を高める設計になっている点がポイントです。として参考になる視点を整理すると、次のような点が挙げられます。

  1. 既存施設を組み合わせた「体験付き宿泊」
    新たな設備投資ではなく、既にあるバーと朝食会場、標準的なダブルルームを組み合わせて、恋人向けの特別な宿泊商品を構成しています。これは、多くのホテル・旅館でも応用しやすい考え方です。
  2. 「夜の過ごし方」までをデザインしたプラン
    チェックイン後のメインイベントとして、21時以降のバー利用を明確に組み込んでいることにより、滞在中の時間の流れまでプランニングされています。「どの時間に、どこで、どんな体験をしてもらうか」を描いた宿泊プランは、満足度向上につながりやすいでしょう。
  3. 1日5組限定による希少性と品質確保
    提供数を限定することで、「特別感」の演出と、バー側のオペレーション負荷のコントロールを両立しています。人手不足や技術者偏在が課題となる現場においても、限定数を前提にすれば導入ハードルを下げられる可能性があります。
  4. 従業員エンゲージメントの向上余地
    チョコレートソースのフランベやオーダーメイドのいちごカクテルなど、バーテンダーの技術や提案力が前面に出る構成です。スタッフが「自分の腕でお客様の記念日を演出している」と実感しやすく、やりがいにつながりやすい設計と見ることもできそうです。

このように、神戸メリケンパークオリエンタルホテルの宿泊プランは、設備以上に「人と体験」に価値を乗せる設計になっている点が、他施設にとってもヒントになりそうです。

背景と理由の整理

バレンタイン・ホワイトデーと「記念日旅行」需要

日本の宿泊市場では、長期休暇だけでなく、バレンタインデーやホワイトデーなどのイベントに合わせた「記念日」「ご褒美ステイ」の需要が一定数存在します。特に都市近郊のリゾートホテルでは、平日・閑散期の稼働を補う意味でも、こうしたイベントと連動したプランづくりが重要になりつつあります。

神戸メリケンパークオリエンタルホテルは、海に囲まれた立地や夜景というハード面の強みを持っていますが、それだけでは差別化が難しくなっているとも考えられます。そこで、バレンタイン・ホワイトデーという「恋人向けイベント」と、バーでのライブ感ある体験を掛け合わせることで、価格競争ではない付加価値型の商品を構成していると捉えられます。

「モノ」から「コト」へ、体験型コンテンツの方向性

近年のトレンドとして、旅先での消費が「モノ」から「コト」へ移行していることは、宿泊業でも共通の潮流です。単に「海の見える部屋に泊まる」だけでなく、「夜景を眺めながら二人だけのチョコレートフォンデュを楽しむ」「好みに合わせたカクテルをバーテンダーと相談しながらつくる」といった体験の設計が、選ばれる理由につながってきています。

この観点で見ると、神戸メリケンパークオリエンタルホテルの宿泊プランは、ハード面の強み(ロケーション・夜景)とソフト面の強み(バーテンダーのスキル・バー空間)を掛け合わせた「体験コンテンツ」を、宿泊プランとしてパッケージ化した取り組みだと整理できるでしょう。

付帯施設の稼働向上と売上構造のバランス

もう一つの背景として、ホテル内バーの稼働や売上をどう高めるかという観点もありそうです。単体でバーを集客するのは難しくても、「宿泊プランの特典」として組み込めば、客室売上と一体で販売することができます。

神戸メリケンパークオリエンタルホテルのように、宿泊とバー利用をセットにすることで、

  • バーの利用動機を明確にできる
  • 利用時間帯を21時以降に集中させ、レストランピークと分散できる
  • を、客室+飲食のトータルで設計しやすくなる

といったメリットが見込める点も、他施設が検討する価値のあるポイントではないでしょうか。

具体的な取り組み・ニュース内容の解説

バレンタイン向け:Meltyチョコレートフォンデュ付き宿泊プラン

神戸メリケンパークオリエンタルホテルのバレンタイン向け宿泊プランは、次のような構成になっています。

  • 宿泊期間:2026年2月1日~2月28日
  • 客室:モデレートダブルルーム ノースビュー
  • 料金:1人22,840円より(2名1室・税サ込)
  • 含まれる内容:
    • VIEW BARのチョコレートフォンデュセット「Melty Black」または「Melty White」(カバーチャージ込)
    • フルーツを使った6種類から選べるカクテル1杯
    • テラス&ダイニング「ALL FLAGS」の朝食ブッフェ
    • バー利用は1日5組限定・21時以降の提供

商品設計の観点では、

  • チョコレートソースの種類を2つに絞りつつ、アルコールの香り付け(バーボン・カルバドス)で差別化
  • フランベ演出により、「見て楽しい」「写真を撮りたくなる」場面を組み込んでいる
  • 温かいチョコレートソースと夜景の相性を活かし、「冬ならでは」の体験にしている

といった点が特徴です。自館で応用する場合は、ソースやアルコールの種類を地域性のある素材に置き換えるなど、ストーリーを加える工夫も考えられそうです。

ホワイトデー向け:プレミアムいちごカクテル付き宿泊プラン

ホワイトデー向け宿泊プランは、いちごを主役にしたバー体験を組み込んでいます。

  • 宿泊期間:2026年3月1日~3月31日
  • 客室:モデレートダブルルーム ノースビュー
  • 料金:1人22,840円より(2名1室・税サ込)
  • 含まれる内容:
    • VIEW BARのプレミアムいちごカクテル(カバーチャージ込)
    • テラス&ダイニング「ALL FLAGS」の朝食ブッフェ
    • バー利用は1日5組限定・21時以降の提供

ここでは、バーテンダーがその場でお客様の好みや気分に合わせてカクテルを創作するという、「オーダーメイド感」が前面に出ています。神戸メリケンパークオリエンタルホテルの立地を活かし、ライトアップされた神戸ポートタワーや神戸市街地の夜景といちご色のカクテルを組み合わせることで、視覚的にも印象に残るシーンを設計している点が特徴です。

「お客様と会話しながら味を決める」スタイルは、バーテンダーのコミュニケーション力が問われる一方、ゲストにとっては「自分だけの一杯」をつくる体験となり、リピーター化や口コミにつながりやすい要素と言えそうです。

共通する設計上のポイント

バレンタイン・ホワイトデー両プランに共通する、神戸メリケンパークオリエンタルホテルの設計上の工夫としては、次のような点が挙げられます。

  • 客室タイプを「モデレートダブル ノースビュー」に絞り、オペレーションをシンプルにしている
  • バー利用時間を21時以降に固定し、全体の動線と人員配置を読みやすくしている
  • 宿泊+朝食+バー体験という「一晩の流れ」が分かりやすく、販売ページの訴求もしやすい構造になっている

自館で同様のプランを企画する際も、「どの部屋タイプに絞るか」「どの時間帯にどんな体験を入れるか」「何を固定し、何をカスタマイズ要素にするか」を先に決めておくと、売りやすく運営しやすい商品になりやすいでしょう。

自社への活かし方のヒント

神戸メリケンパークオリエンタルホテルの事例を自館に置き換える

神戸メリケンパークオリエンタルホテルの宿泊プランを、そのまま真似する必要はありません。重要なのは、「自館の強みを、どのように恋人向け・記念日向けの体験に変換するか」という視点です。実務のヒントをいくつか挙げます。

  1. まず「自館のロマンティックポイント」を棚卸しする
    • 夜景・星空・朝焼け・海や山などの環境
    • 露天風呂付き客室や貸切風呂、屋上テラス、ラウンジ
    • パティシエやバーテンダー、ソムリエなど、スタッフのスキル
      こうした要素を洗い出し、「二人で過ごす時間」に転換できるかを検討してみると、神戸メリケンパークオリエンタルホテルのような宿泊プランの種が見えてきます。
  2. 体験の「時間軸」を設計する
    チェックインからチェックアウトまでの流れの中で、
    • いつ「メインイベント(バー体験・・貸切風呂など)」を入れるか
    • 夕食・夜・朝食のどこでピークをつくるか
      を具体的に決めておくと、ゲストの満足度と現場のオペレーションの両面で安定しやすくなります。
  3. スタッフ主導のアイデアを積極的に取り入れる
    神戸メリケンパークオリエンタルホテルのように、バーテンダーの創作カクテルを中心に据える発想は、現場の専門性を活かす好例です。調理・サービス・バー・フロントなど、部門横断で「カップル向けの提案会」を行うと、思わぬアイデアが出てくることもあります。
  4. ノンアルコール・食事制限への配慮もセットで考える
    バー体験を組み込む場合でも、ノンアルコールカクテルや軽いスイーツなど、アルコールが苦手なゲストへの代替案を用意しておくと安心です。もし比率が高い施設であれば、いちごやチョコレートなど一般的に受け入れられやすい素材を選びつつ、宗教的・文化的な制限があるゲストへの説明方法も検討しておくと良いでしょう。
  5. 効果検証の仕組みをセットで用意する
    プランの販売数だけでなく、
    • バーやレストランの追加オーダー
    • 口コミやレビューでの言及内容
    • スタッフの負荷感ややりがいの変化
      なども簡単に記録しておくと、次の季節の改善に活かしやすくなります。1シーズンやってみて、利益貢献が大きければ、春・夏の別テーマに横展開することも視野に入るでしょう。

神戸メリケンパークオリエンタルホテルのような海辺のリゾートでなくても、「夜のラウンジでの」「ロビーでのミニコンサート」「貸切風呂でのスイーツ&ドリンクセット」など、施設の特性に合わせたバレンタイン・ホワイトデー企画は十分考えられます。無理に大掛かりなことをするのではなく、「できることから小さく試す」姿勢が、現場にとっても負担が少なく、継続しやすい選択肢と言えるのではないでしょうか。

まとめ

  • 神戸メリケンパークオリエンタルホテルのバレンタイン・ホワイトデー宿泊プランは、「バー体験×宿泊×朝食」を組み合わせた、恋人向けの体験型商品として参考になる構成です。
  • 自館でも、夜景や温泉、ラウンジ、スタッフのスキルなど、既存の資源を組み合わせることで、特別な記念日需要を取り込む宿泊プランをつくることができます。
  • 初めての季節企画では、1日あたりの受入組数を絞り、小さく試しながらオペレーションを整えていくと安心です。
  • バレンタインデーやホワイトデーの企画は、単なる売上対策だけでなく、スタッフが腕を発揮できる場づくりや従業員エンゲージメント向上のきっかけとして活用するという選択肢もあります。

企業情報

神戸メリケンパークオリエンタルホテル

  • 施設名:神戸メリケンパークオリエンタルホテル
  • 所在地:兵庫県神戸市中央区波止場町5番6号
  • 特徴:周囲270度を海に囲まれたリゾートホテル。全客室にバルコニーを備え、神戸ポートタワーや神戸の街並み、海の景色を楽しめるとしています。旧オリエンタルホテルから移設されたホテル内灯台があり、現在も神戸港を照らしていると説明されています。
  • 公式サイト:神戸メリケンパークオリエンタルホテル公式サイト
  • 公式SNS:

オリエンタルホテルズ&リゾーツ

株式会社ホテルマネージメントジャパン

  • 会社名:株式会社ホテルマネージメントジャパン
  • 事業内容:国内24ホテル(総客室数7,671室)の運営。独自ブランド「オリエンタルホテル」「ホテル オリエンタル エクスプレス」に加え、「ヒルトン」「シェラトン」「ホテル日航」など、複数ブランドのおよび運営を行っているとしています(2025年12月現在)。
  • グループホテル総従業員数:3,428名(発表時点)
  • 公式サイト(ホテル一覧):グループホテル一覧

お問い合わせ

  • 神戸メリケンパークオリエンタルホテル(運営:株式会社HMJオペレーションズ)
    • 所在地:兵庫県神戸市中央区波止場町5番6号
    • 担当部署:マーケティング第2部 榊原様、金尾様、仲様、岡田様
    • TEL:078-325-8102(直通)
    • FAX:078-393-1021
    • E-mail:marcomm_west@hmjkk.co.jp
  • 株式会社ホテルマネージメントジャパン
    • 担当部署:営業企画 舟木様、菊地様、池上様
    • TEL:03-6422-0510(代表・平日10:00~17:00)
    • E-mail:contact_others@hmjkk.co.jp

出典:PR TIMES『【神戸メリケンパークオリエンタルホテル】バレンタインデー&ホワイトデーをロマンティックに彩る宿泊プランを販売』https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001925.000016207.html

cocoro-lockup-logo-mark-tagline-ja-horizontal
CoCoRo_mockup

スタッフのやりがい向上や離職防止に課題を感じていませんか?

お問い合わせはこちら
CoCoRoのご紹介資料はこちら

本記事は、公開されている情報(プレスリリース、公式サイト、官公庁等の公的資料を含む)を基に、宿泊業の実務に役立つ観点からCoCoRo編集部が独自に整理・解説したものです。記事内で取り上げる商品・サービス・施設・取り組み等は、発表元のホテル・旅館(および関係事業者)から個別の許諾、監修、承認を受けて作成したものではなく、またPR TIMESを含む配信媒体や発表元との提携・推奨・広告・販売促進を意図または示唆するものでもありません。

記事内容は、公開時点で確認可能な情報に基づき、可能な限り正確を期して編集していますが、発表内容の更新、運用条件の変更、地域・時期による提供状況の差異等により、最新情報と異なる場合があります。ご利用条件、料金、提供期間、予約方法、利用制限、安全上の注意事項等の最終的な判断にあたっては、発表元の公式発表・公式案内をご確認ください。

なお、記事内で言及する企業名・施設名・商品名・サービス名等の固有名詞およびロゴ等は、各権利者に帰属します。本記事は報道・解説を目的としており、権利侵害を意図するものではありません。万一、掲載内容に不適切な表現、事実誤認、権利上の懸念等がございましたら、確認のうえ適切に対応いたします。

CoCoRo編集部
CoCoRo編集部
CoCoRo編集部
サービス業支援メディア運営チーム
CoCoRo編集部は、「感謝の気持ちをカタチにする」ことをテーマに、サービス業界における新しい価値創造を目指す情報発信チームです。​デジタルギフティングや従業員エンゲージメントの向上に関する最新トレンド、導入事例、業界インタビューなど、現場で役立つ実践的なコンテンツをお届けしています。​おもてなしの心をデジタルでつなぐCoCoRoの世界観を、より多くの方々に知っていただくため、日々情報を発信しています。​
記事URLをコピーしました