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インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)で宿泊費の伸び方を読み解く

CoCoRo編集部

インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)を起点に、宿泊業が見ておきたい「宿泊費の構成比」と「市場別の稼ぎ方」を整理します。旅行消費額の総額だけで判断すると、単価設計や現場オペレーションの手当てが後手になりがちです。費目と国籍・地域を分けて読むと、次の打ち手が具体化します。

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本記事のポイント

  • インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)の「宿泊費が最大費目」という前提から、単価と付帯売上の置き場を整理します。
  • 訪日外国人旅行消費額と消費単価を分けて捉え、稼働で伸ばす月と単価で守る月を描けます。
  • 国籍・地域別の違いを踏まえ、宿泊商品と人員配置の優先順位を作るヒントをまとめます。

発表内容の整理

観光庁は、インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)の速報結果を公表しました。2025年暦年(速報)の訪日外国人旅行消費額は9兆4,559億円で前年比16.4%増となり、暦年として過去最高を更新しています。

同じく2025年暦年(速報)では、消費額上位5か国・地域を中国、台湾、米国、韓国、香港の順で示しました。1人当たり旅行支出(、全目的)は22.9万円で前年比0.9%増と整理されています。なお、本資料の2025年数値は速報で、確報で改訂される可能性がある点も明記されています。

2025年10-12月期(1次速報)の訪日外国人旅行消費額は2兆5,330億円で前年同期比10.3%増となり、四半期として過去最高に到達しました。消費額上位5か国・地域は中国、米国、台湾、韓国、香港で、1人当たり旅行支出は23.4万円と推計されています。

出典:『インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)の結果について』 https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_00071.html

宿泊業にとってのポイント:インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)

インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)で最初に押さえるべきは、費目構成です。2025年暦年(速報)の費目別構成比は、宿泊費36.6%が最大で、次いで買物代27.0%、飲食費21.9%が続きます。宿泊費が最大費目である事実は、宿泊施設の価格設計が地域の消費を左右しやすいことを示します。

10-12月期(1次速報)でも並びは変わりません。宿泊費37.7%が最大で、買物代26.6%、飲食費21.5%が続きます。繁忙期に宿泊費比率が上がるなら、客室単価の上げ下げだけでなく、連泊の取り方や館内導線まで含めた設計が収益に効いてきます。

訪日外国人旅行消費額と消費単価を分けて考える

同じ「旅行消費額が伸びた」でも、要因は一つではありません。人数の増加で伸びる局面と、1人当たり旅行支出が伸びる局面が混ざります。

  • 2025年暦年(速報):訪日外国人旅行消費額9兆4,559億円、1人当たり旅行支出22.9万円
  • 2025年10-12月期(1次速報):訪日外国人旅行消費額2兆5,330億円、1人当たり旅行支出23.4万円

この切り分けをすると、現場のKPIが整います。稼働で伸ばす月は「予約導線と在庫配分」を重視し、単価を守る月は「体験価値と提供品質」を先に固めるとブレにくくなります。

背景と理由の整理

インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)の総額が伸びた背景として、需要の総量が拡大した点は外せません。日本政府観光局()の発表では、2025年の年間訪日外客数は42,683,600人で過去最多に到達しました。訪日客数が増える局面では、宿泊の需給が締まりやすく、宿泊費比率が高止まりしやすくなります。

一方で、供給側の現実もあります。観光庁の宿泊旅行統計調査(2025年10月・第2次速報、11月・第1次速報)では、客室稼働率は10月67.1%、11月65.9%と示されています。満室が増えるほど「売り切り」だけでは取り切れません。単価の上げ方と現場の回し方を同時に整える余地が生まれます。

調査の前提を押さえて読み違いを防ぐ

インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)に示される「」には、・レジャーに加えて業務、親族・知人訪問などの目的も含まれます。日本に居住する外国人は含みません。目的が混ざる前提を理解しておくと、ビジネス需要が強いエリアの読み違いが減ります。

ニュース内容の解説:インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)で何が見えるか

宿泊業の意思決定に使うなら、数字を「国籍・地域」と「費目」に分解します。まず市場別の規模感です。2025年暦年(速報)は、中国2兆0,026億円、台湾1兆2,110億円、米国1兆1,241億円、韓国9,864億円、香港5,613億円が上位となり、上位5か国・地域で全体の62.2%を占めます。

10-12月期(1次速報)は、中国3,534億円、米国3,265億円、台湾3,067億円、韓国2,717億円、香港1,597億円が上位です。暦年と四半期の顔ぶれが近い一方、順位が入れ替わります。販売計画を年間固定にせず、四半期の波で優先市場を微調整すると実務に合います。

次に費目です。暦年(速報)は宿泊費36.6%、買物代27.0%、飲食費21.9%で上位を占めます。10-12月期(1次速報)も宿泊費37.7%、買物代26.6%、飲食費21.5%の順です。宿泊費が最大のまま推移するなら、客室単価だけに寄せず、食や体験を「回るオペ」に落として収益を積む発想が現実的です。

現場の落とし穴!単価アップが口コミを削る瞬間

繁忙期に単価を上げても、例えばチェックイン集中で待ち時間が伸びると満足度が落ちます。客室単価の上昇がレビュー低下につながると、翌月以降の需要が傷みます。収益と提供品質をセットで見ておくことが重要です。

自社への活かし方のヒント

インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)をヒントに、宿の打ち手を検討します。ポイントは「宿泊費が最大費目」という構造を、価格と商品と体制に配ることです。

宿泊費比率を前提にした価格の作り方

  • 高稼働日は客室単価の上げ幅を一律にせず、提供負荷が小さい付加価値で上げます(上位階確約、アーリーチェックイン枠など)。
  • 中稼働日は連泊を増やすより、館内消費が増える導線を作るほうが粗利が残る場面があります。夕食を重くしすぎず、地域体験や送迎と組む手もあります。
  • 国籍・地域別の規模が大きい市場には、言語対応と決済導線を優先配備し、機会損失を減らします。

買物代が大きい年でも「宿の中」で伸ばせる領域を決める

買物代の比率は大きいものの、暦年(速報)でも10-12月期(1次速報)でも宿泊費と飲食費が太いままです。売店のSKUを増やすより先に、、ラウンジ、地元食材のストーリーなど「宿で完結する満足」を整えると単価の納得感が出やすくなります。

人員計画は稼働率と到着波で組み直す

客室稼働率が60%台後半で推移する月は、清掃とフロントの波がぶつかりやすくなります。到着日に客室提供が遅れると、追加購入が伸びにくくなります。ピーク日ほどチェックイン導線、荷物預かり、清掃の立ち上がりを先に揃えておくと安心です。

インバウンド消費動向の文脈で考える「デジタルチップ(CoCoRo)」という選択肢

訪日客の消費が「」「飲食費」「体験」に寄るほど、現場スタッフの接客品質が売上の再現性を左右します。一方で、海外ではチップ文化が一般的でも、日本では「お心づけ」や「おもてなしへの対価」をどう渡せばよいか分からず、感謝を形にできない場面が起きやすいようです。そこで、デジタルチップを用意しておくと、ゲストの“ありがとう”を迷わせずに受け止められます。

デジタルチップの利点は、現金のやり取りを前提にしない点にあります。フロントや料飲、客室係、清掃など「助かった瞬間」に合わせて受け取れるため、体験価値の手触りが増します。金額の目安や受け取り方を明確に示せるので、過度な期待や気まずさも生みにくくなります。

CoCoRoは、宿泊施設向けにデジタルチップを運用しやすくする仕組みです。多言語での案内やキャッシュレスの導線を整えられ、ゲストはスマートに感謝を届けられます。施設側も「個人に渡す」「チームで分配する」など方針を設計しやすく、従業員エンゲージメントの施策として位置づけることもできます。

導入時は、売上づくりと同じくらい“運用ルール”が重要です。例えば、次の3点を先に決めておくと現場が混乱しにくくなります。

  • 受け取りの対象:フロント、料飲、客室係、清掃など、どの接点を中心にするか
  • 分配の考え方:個人/シフト単位/部門単位など、納得感が出る設計にする
  • 案内のタイミング:チェックアウト時、館内案内、客室の案内カードなど、押しつけに見えない置き方にする

単価を上げる施策は、ピーク時ほど現場負荷も増えます。デジタルチップ(CoCoRo)を“おもてなしへの対価”を受け取る仕組みとして整えると、スタッフの頑張りが報われやすくなり、繁忙期の品質維持にもつながりやすいはずです。

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まとめ

  • インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)及び10-12月期(1次速報)は、宿泊費が最大費目で推移する点が宿泊業の価格設計に直結します。
  • 市場別の規模と四半期の順位変化を見て、優先市場の言語対応と販売配分を動かすと運用しやすくなります。
  • 単価アップは提供負荷とセットで設計しておくと安心です。
  • 食や体験を「回るオペ」に落とすという選択肢もあります。

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参考資料

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