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ホテルグレイスリー札幌が全面刷新——「雪景色の四景」テーマ客室と里山体験ロビーが誕生

ホテルグレイスリー札幌 エグゼクティブラウンジ
CoCoRo編集部

ホテルグレイスリー札幌は2026年3月、客室・ロビー・ラウンジという主要3エリアの全面リニューアルを完了しました。北海道の雪景色を4つの情景で表現した客室デザインと、札幌市の里山活性化推進事業と連携した体験型ロビーの誕生は、宿泊体験に新たな付加価値を加える意欲的な取り組みとして注目されています。

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本記事のポイント

  • ホテルグレイスリー札幌が「雪景色の四景」をテーマに客室4タイプをリニューアル。情緒的な空間づくりによる宿泊体験の差異化戦略として参考になります。
  • 札幌市の里山活性化事業と連携した没入型ロビーは、地域資源を活かしたブランディング事例として自施設の改装計画に応用できます。
  • 会員プログラム「THE FUJITA MEMBERS」と連動した限定プランは、既存顧客のロイヤルティを高める施策の具体例として役立ちます。

発表内容の整理

ホテルグレイスリー札幌 デラックスツイン吹雪テーマ客室

藤田観光株式会社が運営するホテルグレイスリー札幌は、JR札幌駅南口より徒歩約1分に位置する440室(改装後407室)の都市型ホテルです。1973年の開業以来、・観光双方の需要を支えてきた同ホテルは、2006年のリブランドから約20年を経て、2026年3月に客室・フロントロビー・エグゼクティブラウンジの3エリアを全面刷新しました。

客室は「北国の雪景色を心で感じる、記憶に残る宿泊空間」をデザインコンセプトに据え、4タイプそれぞれに異なる雪の情景を表現しています。デラックスツイン32室は吹雪の温もり、エグゼクティブツイン14室は霧氷をまとった白樺林の静謐さ、レディースツイン13室は舞い落ちる雪の結晶、スタンダードダブル200室は春を待つ雪影を、それぞれの壁紙・カーペット・家具で演出しています。料金はスタンダードダブル16,500円からデラックスツイン38,500円(・サービス料込)の構成です。

フロントロビーは札幌市が推進する「里山活性化推進事業」と連携し、西区小別沢産の桑・カエデなど5種の木々と道南・厚沢部町のウッドチップを配した没入型空間に一新されました。エグゼクティブラウンジも今金町産2m超の丸太テーブルをシンボルに改装し、札幌の深煎りコーヒー文化や道産の日本酒・燻製メニューを提供するコンテンツを加えています。リニューアルを記念し、「THE FUJITA MEMBERS」会員向け限定宿泊プランを2026年3月12日から5月21日まで1日5室限定で販売しています。

出典:PR TIMES『【】北海道の自然を”見て・聴いて・香って”楽しめる がコンセプト ロビー・ラウンジ・客室 主要3エリアを刷新 2026年3月全面改装リニューアル』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001023.000001368.html

ホテルグレイスリー札幌のリニューアルが示す宿泊体験の差異化戦略

「記憶に残る空間」への投資が持つ意義

宿泊業において客室の機能性や清潔さはもはや必要条件であり、ゲストの記憶に残るためには情緒的価値の提供が不可欠になっています。ホテルグレイスリー札幌が採用した「雪景色の四景」コンセプトは、北海道という地域固有の自然現象を詩的に解釈した点で、単なる模様替えを超えた設計思想として評価できます。吹雪・霧氷・雪花・雪影という4つの情景を各タイプに割り当てることで、同ホテルに複数回宿泊するゲストが異なる体験を期待できる構造も生まれます。

地域資源との連携が生むブランドの厚み

フロントロビーで展開された里山連携は、ホテルの内装デザインに地域の文脈を直接組み込む試みとして注目されます。使用する木々が実際に札幌近郊の里山から運ばれ、その産地・樹種まで情報公開されている点は、素材の出自を重視する旅行者層への訴求にもつながります。ホテルとして地域の農林業者や住民との関係を積極的に構築しようとする姿勢は、地域全体の観光ブランディングに貢献するものとして、高く評価できます。

インバウンド回復と高付加価値化投資が重なるタイミング

(2024年・年間値(確定値))」によると、2024年の延べ宿泊者数は6億5,906万人泊となり、比較可能な2010年以降で過去最高を更新しました。なかでも外国人延べ宿泊者数は1億6,447万人泊(前年比+39.7%)と顕著な伸びを示しており、北海道は外国人旅行者の多い上位地域としても位置づけられています。このような旺盛なインバウンド需要に照らせば、ホテルグレイスリー札幌がJR札幌駅至近という好立地で客室品質と共用空間の両面を刷新した判断は、時宜をとらえた投資として筋が通っています。

また観光庁「・観光消費動向調査(2024年・年間)」では、宿泊旅行1人当たり消費額において北海道は全国平均を上回る水準で推移していることが示されています。需要の質と量がともに高まる局面において、エグゼクティブラウンジや限定プランを通じた高単価層の取り込みを図るホテルグレイスリー札幌の方向性は、相性が良いと評価できそうです。

客室グレード別の段階的刷新という選択

今回のリニューアルでは、エグゼクティブフロアとスタンダードフロアを段階的に整備する計画が明示されています。2026年7月完成目途でスタンダードフロアの改装も順次進める方針は、全館一律ではなく上位グレードから段階的に品質を引き上げるアプローチであり、投資対効果を管理しながらブランド価値を底上げする手法として合理的です。

ホテルグレイスリー札幌の刷新内容と運営上のポイント

3エリア・4テーマの構成と提供価値

ロビーは「五感で北海道を体験する」をコンセプトに木の香り・植栽・水音・光を組み合わせた没入型設計で、靴を脱いでくつろげるリラックススペースも新設されています。ラウンジはエグゼクティブフロア宿泊者とTHE FUJITA MEMBERS会員を対象に、カフェタイム(9:00〜17:00)とカクテルタイム(17:00〜22:00)の2つのシーンで北海道体験を演出します。客室4タイプは内装だけでなく広さも15㎡〜30㎡と幅があるため、用途や予算に応じた選択肢を旅行者に提示できる構造になっています。

会員プログラムとの連動による顧客関係の深化

限定宿泊プランをTHE FUJITA MEMBERS限定とした設計は、入会インセンティブを高めながら優良顧客との関係を強化する施策として機能します。プラン特典として提供されるウッドチップの香り袋とオリジナルドリップコーヒーは、ホテルのロビー体験と連続性を持つ土産物であり、ブランド体験の余韻を自宅まで持ち帰れる点でも丁寧な設計といえます。会員プログラムの連動施策を検討している施設にとって、施設体験と会員特典の統一感という観点で参考となる事例です。

ホテルグレイスリー札幌の事例から自施設へ応用するヒント

ホテルグレイスリー札幌のリニューアルを参照しつつ、自施設に応用できる視点を整理します。まず短期的な検討事項として、共用エリアの雰囲気が地域らしさを伝えているかどうかを見直してみると安心です。内装の全面改修が難しい場合でも、地域産の素材・香り・食材をスポット的に取り入れることで、ゲストの体験記憶を高める余地があります。

中期的には、会員プログラムや上位グレード客室と連動したプランの設計が、客単価とリピート率の両立に有効という選択肢もあります。インバウンド需要が高まる都市部や観光地では、地域の文脈を丁寧に編み込んだ滞在設計が口コミや評価サイトでの評判形成にも寄与しやすくなっています。

まとめ

  • ホテルグレイスリー札幌は2026年3月、雪景色テーマの客室4タイプ・里山連携ロビー・刷新ラウンジという3エリアのリニューアルを完了しました。
  • 観光庁統計では外国人宿泊者が過去最高水準で推移しており、ホテルグレイスリー札幌の客室品質向上投資は需要拡大局面に合わせた判断といえます。
  • ロビーへの地域産素材導入と会員プログラム連動プランは、今後の自施設改装や顧客接点設計の参考になります。
  • 共用空間のリニューアルは段階的な投資でも十分効果を出せる事例であり、まず上位グレードから見直しを始めてみると安心です。

企業情報

会社名:藤田観光株式会社
設立:1955年
事業内容:・観光施設の運営
https://www.fujita-kanko.co.jp/

ホテルグレイスリー札幌
所在地:〒060-0004 北海道札幌市中央区北四条西4丁目1-8
:JR札幌駅 南口より徒歩約1分
客室数:440室(改装後407室)
公式サイト:https://gracery.com/sapporo/

お問い合わせ先 公開情報

ホテルグレイスリー札幌
TEL:011-251-3211(代表)
公式サイト:https://gracery.com/sapporo/
エグゼクティブラウンジ詳細:https://gracery.com/sapporo/page/executive-lounge

参考資料

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