株式会社Backpackers’ Japan(東京都台東区)は、尾道市中心街の元中国銀行尾道支店物件(広島県尾道市十四日元町4-9)をリノベーションし、コーヒーショップとパブを1階ラウンジに備えた複合型スモールホテル「Arbor Onomichi(アーバー オノミチ)」を2026年4月25日(土)にグランドオープンします。2026年3月12日より宿泊予約の受け付けを開始しました。
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本記事のポイント
- 1966年竣工の旧中国銀行尾道支店を、コーヒーショップ(BERTH COFFEE 尾道)・パブ(SMALL PUB Inlet)・ホテル(16室)が共存する複合施設にコンバージョン。昭和銀行建築の天井高・自然光・キャットウォークなど固有の空間特性を最大限に活かしたリノベーションです。
- 「ホテル内で体験を完結させない」という設計思想が際立ちます。食事や観光は街中への回遊を促し、ラウンジは宿泊客と地域住民が交わる「街の一部」として機能させる設計です。
- Backpackers’ Japanが展開するスモールホテルブランド「Arbor」の1号店として、地方都市での多店舗展開を見据えた実証事例でもあります。
発表内容の整理

Arbor Onomichiの舞台となる旧中国銀行尾道支店は1966年竣工。天井近くまで伸びた特徴的な窓、2階部分のキャットウォーク、柱を置かないフラットな構造など、昭和の銀行建築の特徴を色濃く残す物件です。リノベーション・コンバージョンにあたっては設計・監理を株式会社K構造研究所、デザインディレクションを合同会社根を這う(山形県山形市、須藤修氏)が担当。大型の木製家具や什器はWATABE WOOD WORKSと木工職人CHUGENが制作し、重厚な歴史的建築に現代的な設計と素材を融和させています。
ホテルの客室は8タイプ全16室。ダブルルーム・ツインルームを中心に、ブランドの世界観を詰め込んだ約50㎡のシグネチャールーム、グループや家族で利用可能な4人用個室、個人旅行者向けのドミトリーを備えます。各客室には客室ごとに設えられた家具・設備とともに、尾道の風景を軸にセレクト・制作されたアメニティやアートが配されています。
1階ラウンジには2つの飲食店が同日開業します。「BERTH COFFEE 尾道」(7:30〜)は東京・東日本橋のコーヒースタンドを発祥とするスペシャルティコーヒーのブランドで、ハンドドリップコーヒー、エスプレッソメニュー、瀬戸田産みかんジュース、焼き菓子、素材にこだわったモーニングを提供します。「SMALL PUB Inlet」(18:00〜)はタップビール、国産クラフトボトルビール、ワイン、焼酎など作り手のストーリーを軸にセレクトした小さなパブです。いずれも宿泊客だけでなく、地域住民や観光客にも開かれています。
出典:PR TIMES『中国銀行旧尾道支店を活用したスモールホテル「Arbor Onomichi」2026年4月25日グランドオープン』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000097971.html
「元銀行建築のコンバージョン」が示す地方都市ホテルの新モデル
歴史的建築の記憶を「体験価値」に変えるコンバージョン設計
旧中国銀行尾道支店が持つ高天井・大開口・キャットウォークといった空間的特徴は、通常のホテル建築では実現しにくい固有の魅力です。地域住民の記憶にも残る建物の個性をインテリアの核に据えたことで、「ここにしかない空間」が生まれています。歴史的建築のコンバージョンは設計制約が大きい一方で、物語性・独自性において圧倒的な差別化要因になり得ます。地方都市に点在する空き物件・旧金融機関物件には、同様のポテンシャルを持つケースが多く存在します。
ラウンジが「街の入口」になる設計思想
Arbor Onomichiのラウンジは、ホテルゲストと地域住民が朝・昼・夜で異なる文脈のもとに混ざり合う場として設計されています。コーヒーショップとパブが「その時間帯の空気」を作り、ホテルのロビーとシームレスにつながる構造です。「ホテルの中で体験を完結させない」という方針は、逆説的にホテルへの滞在価値を高めます。街への回遊を促すことで地域の飲食・観光事業者との共存関係を構築し、ホテル単独では作れない地域体験を提供できます。
「Arbor」が目指すスモールホテルブランドの可能性
Backpackers’ Japanは「Arbor」を地方都市出店を主眼とするスモールホテルブランドとして位置づけており、Arbor Onomichiはその1号店です。16室という小規模な客室数は、コスト効率よりも「宿泊客と地域との関係づくり」を優先したスケール感の選択です。ホステル・ゲストハウス業界から出発したBackpackers’ Japanが「Arbor」ブランドで目指すのは、大型ホテルとは異なる軸——地域性・小ささ・開かれたラウンジ——での競争優位です。この方向性は地方都市での空き物件増加という構造的課題に対する事業的回答でもあります。
自施設の空間活用に活かすヒント
「地域に開いたラウンジ」という発想
ロビーや共有スペースをゲスト専用ではなく地域に開放することは、施設の稼働率や収益性を高めながら地域とのつながりを育てる手法です。カフェ・ワークスペース・ギャラリーなど用途は施設の立地や特性に合わせて選択できます。地域に開放することで「ホテルに来た理由が宿泊以外にもある」という多角的な集客を実現できます。
物件の「欠点」を個性に読み替える
古い建物の天井高・不規則な間取り・重厚な建材は、新築ホテルにはない魅力として位置づけられます。改修時にこれらの特徴を消すのではなく、積極的に展示・演出することで、SNS映えや口コミにつながる独自の体験価値を生み出せます。
まとめ
- Arbor Onomichiは旧中国銀行尾道支店(1966年竣工)をコンバージョンした16室8タイプのスモールホテルで、2026年4月25日グランドオープン。1階ラウンジにBERTH COFFEE 尾道とSMALL PUB Inletを同日開業します。
- 昭和銀行建築の空間的特徴を活かした設計と「街とともに楽しむ」コンセプトは、地方都市における歴史的建築コンバージョンの参考事例として注目できます。
- ラウンジを宿泊客と地域住民が交わる「街の一部」として設計する手法は、地域との共存関係を構築しながらホテル体験の価値を高める現代的アプローチです。
- Backpackers’ Japanが地方都市展開を計画するスモールホテルブランド「Arbor」の1号店として、今後の展開にも注目が集まります。
企業情報
会社名:株式会社Backpackers’ Japan
所在地:東京都台東区蔵前2-14-13
設立日:2010年2月12日
代表取締役CEO:藤城昌人
事業内容:ホテル・ホステルの企画及び運営、プロデュース、キャンプ場の企画及び運営、飲食店の運営
公式サイト:https://backpackersjapan.co.jp/
お問い合わせ先・公開情報
Arbor Onomichi
所在地:〒722-0034 広島県尾道市十四日元町4-9
グランドオープン:2026年4月25日(土)
プレオープン:宿泊 2026年4月18日〜21日、カフェ・パブ 2026年4月17日〜22日
客室数:16室(8タイプ)
公式ウェブサイト:https://hotel-arbor.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/arbor_onomichi/


