ヤンバルプールコンド屋我地 by COLDIOが、2026年3月26日に沖縄県名護市・屋我地島で開業しました。コンドミニアムタイプの客室設計と最大8名収容を実現した空間構成は、グループ旅行から長期ワーケーションまで、多様な滞在ニーズを一施設で受け止める新しい形態として注目されます。宿泊事業者の視点からは、単価構造・稼働設計・滞在体験の三つの観点でこの開業が持つ意味を読み解くことができます。
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本記事のポイント
- ヤンバルプールコンド屋我地は最大8名が同一客室に滞在できるコンドミニアム型ホテルとして、グループ旅行や長期連泊の収益最大化を可能にする設計を採用しています。
- キッチン・洗濯機・ガス衣類乾燥機を完備した設備構成は、ワーケーションや家族長期滞在など、従来の短期観光宿泊とは異なる需要層の取り込みに対応しています。
- 屋我地島というロケーションは、やんばるの自然体験と沖縄北部主要観光スポットへのアクセス利便性を両立しており、連泊滞在の動機設計として機能しています。
発表内容の整理

株式会社アイムホームは、沖縄県名護市・屋我地島にコンドミニアムホテル「ヤンバルプールコンド屋我地 by COLDIO」を2026年3月26日に開業しました。全11室、1室あたり最大8名まで宿泊可能な広空間設計が最大の特徴で、キッチン・洗濯機・ガス衣類乾燥機・リビングを備えたコンドミニアム仕様により、自炊や長期滞在に対応した暮らすような滞在を提供します。共用プールとレストランも併設されており、リゾート感のある非日常空間として機能します。
屋我地島は沖縄本島北部・名護市に属する離島でありながら、橋でつながるアクセスの良さを兼ね備えています。島内にはサトウキビ畑やマングローブ林など亜熱帯の自然が広がり、都市にはない静寂と開放感を提供します。施設の立地から、ジャングリア沖縄(車で約15分)、沖縄美ら海水族館(車で約30分)、古宇利島(車で約15分)といった主要観光スポットへのアクセスが良好で、北部観光の拠点としての利用も想定されています。駐車場は1部屋につき2台まで確保されています。
出典:PR TIMES『沖縄・屋我地島に誕生、コンドミニアムホテル「ヤンバルプールコンド屋我地 by COLDIO」2026年3月26日 New Open』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000136477.html
ヤンバルプールコンド屋我地が宿泊業に示す長期滞在モデルの可能性
ヤンバルプールコンド屋我地の開業は、グループ旅行・長期連泊という需要セグメントに特化した施設設計が、収益構造と滞在体験の両面でどのような成果を生み出せるかを示す実例として機能する可能性があります。従来の標準的なホテル客室では、最大2〜4名の宿泊を前提とした料金設計が一般的です。一方、最大8名対応のコンドミニアム型では、1室あたりの売上が大幅に変わり得る点が特徴です。
グループ宿泊が実現する客室収益の構造変化
コンドミニアムホテルは、1棟貸し・1室貸しの感覚でグループが同一空間に集まれる形態として、特に家族旅行・友人グループ・3世代旅行などのセグメントとの親和性が高い宿泊スタイルです。1室あたりの定員を8名に設定することで、人数割りにすると一般ホテルより割安感が生まれ、グループ旅行者の意思決定を後押しする価格競争力を持ちます。宿泊施設の側からも、客室単位の売上最大化につながります。今回の取り組みは、限られた客室数(全11室)の中で稼働効率を高める設計として評価できます。
コンドミニアム設備がワーケーション・連泊需要を引き込む
キッチンと洗濯機・ガス衣類乾燥機を備えたコンドミニアム仕様は、1週間以上の長期滞在を現実的な選択肢にします。宿泊業界においてワーケーション需要への対応が課題とされる中、自炊できる環境・洗濯できる環境は、出張や長期休暇を兼ねた滞在者にとって必要条件となります。特に沖縄北部のやんばるエリアは都市から離れた静寂な環境であり、リモートワーカーが集中できる滞在地としての条件も整っています。宿泊の動機が観光にとどまらず、生活の延長としての滞在にまで広がる点は、稼働率の平準化という観点でも意義があります。
やんばるの拠点立地が連泊の動機を設計する
屋我地島に位置するヤンバルプールコンド屋我地は、沖縄北部の主要観光スポットへの中間拠点として機能します。ジャングリア沖縄・美ら海水族館・古宇利島のいずれへも車で15〜30分以内というアクセス環境は、1泊ではなく複数泊を前提とした観光行動を促す立地設計といえます。さらに、島内のサトウキビ畑・マングローブ林など亜熱帯の自然環境そのものが滞在体験のコンテンツになるため、施設の外にも連泊の理由が整っています。
訪日外客過去最高が示す沖縄リゾートへの需要圧力
コンドミニアム型の長期滞在施設が求められる背景として、国内外の観光需要の変化が挙げられます。JNTOの訪日外客統計(2024年年間)によれば、訪日外客数は約3,687万人と2023年比47.1%増を記録し、2019年比でも15.6%を上回る過去最高の水準に達しています。訪日旅行者の増加は、東京・大阪などの主要都市に集中しながらも、沖縄をはじめとした地方リゾートへの需要を着実に押し上げています。
外国人宿泊の急増が地方リゾートにもたらす波及
観光庁の宿泊旅行統計調査(2024年年間確定値)では、全国の延べ宿泊者数は6億5,906万人泊と前年比6.7%増を達成し、2019年比でも10.6%増の水準です。中でも外国人延べ宿泊者数は1億6,447万人泊と前年比39.7%増の大幅な伸びを示しており、宿泊市場全体の拡大をけん引しています。グループでの長期滞在を好むファミリー層や、複数国を周遊するインバウンド旅行者にとって、コンドミニアム型ホテルは自炊・洗濯ができる実用的な選択肢として相性が良いと考えられます。
やんばるエリアの観光ニーズと多様な滞在形態の広がり
観光庁が公表した令和2年度「ベストプラクティス事例集」では、ワーケーションプランの造成など多様な滞在形態への対応が地域の観光需要を広げる有効な取り組みとして評価されています。こうした事例が積み上がる中、やんばるエリアでコンドミニアム型宿泊施設が誕生したことは、北部沖縄の新たな滞在形態としての選択肢を広げるという意味でも合理的と評価できそうです。
ヤンバルプールコンド屋我地の施設設計と運用の要点
ヤンバルプールコンド屋我地の施設構成は、宿泊施設の運営者が参考にできる設計上の工夫を複数含んでいます。8名対応という定員設計、コンドミニアム型の設備、共用施設の充実という三つの要素が組み合わさることで、異なる滞在目的に対応できる施設として機能しています。
バンクベッドを核にした8名収容設計の工夫
8名という大人数の宿泊を1室で実現するために、バンクベッドを採用した点は注目に値します。バンクベッドは子どもから大人まで使用できる汎用性の高い寝具形態で、垂直方向に空間を活用することで床面積を節約しながら収容人数を増やせます。3世代家族やスポーツ合宿など、複数名が一同に泊まる利用シーンに適した選択肢です。広いリビングと組み合わせることで、就寝スペースと共有スペースのバランスも確保されています。
キッチン・洗濯機が長期滞在の生活コストを下げる
長期滞在における最大の障壁の一つは、毎日の食費と衣類管理です。キッチンがあれば外食費を抑えながら食材にこだわる食生活が可能になり、洗濯機とガス衣類乾燥機があれば衣類の持参点数も最小限で済みます。ヤンバルプールコンド屋我地はこれらを全室に備えており、1週間以上の連泊でも生活の質を落とさずに滞在できる条件を整えています。宿泊施設としては、長期滞在者による安定した客室稼働が期待できる点が運営上のメリットになります。
共用プールとレストランが滞在体験の完結性を高める
コンドミニアム型ホテルは自立した滞在設備を売りにしつつも、施設内の共用空間が非日常感の演出において重要な役割を担います。ヤンバルプールコンド屋我地では専用プールとレストランを併設しており、客室の機能性と施設全体のリゾート体験が両立しています。滞在者が外出しなくても充実した時間を過ごせる設計は、悪天候時や乳幼児連れの家族にとっても安心感につながります。留意点として、共用施設の混雑管理や利用ルールの整備が運営上の課題になりやすいため、時間帯の分散誘導などを事前に設計しておくと安心です。
ヤンバルプールコンド屋我地の事例から導く宿泊事業の次の一手
ヤンバルプールコンド屋我地が採用したコンドミニアム型・大人数対応・長期滞在設計という組み合わせは、特定の需要セグメントに深く刺さるポジションを取る戦略として参考になります。自施設への応用を検討する際には、まず現在の顧客層とミスマッチの大きい需要を特定し、設備投資の優先順位を整理するところから始めると進めやすいでしょう。
グループ旅行対応を検討するための3つの確認ポイント
- 客室の最大定員と現行の料金体系が大人数グループの需要と合致しているか
- 駐車場・共用スペース・食事提供形態がグループ利用に対応できる容量か
- 予約導線や料金プランにグループ向けの選択肢が明示されているか
長期滞在プランの試験的導入という選択肢もあります
ワーケーション需要に対応するうえで、最初から設備を大幅改修する必要はありません。既存客室の設備状況を確認しつつ、週単位の割引パッケージや洗濯サービスの充実といった小規模な施策から試験的に導入するという選択肢もあります。連泊率が上がると、チェックイン・チェックアウト対応のコストが下がるという運営上のメリットも生まれます。まずは現在の稼働データから繁閑パターンを確認し、閑散期の連泊需要開拓を優先的に検討しておくと安心です。
まとめ
- ヤンバルプールコンド屋我地は、最大8名収容・コンドミニアム設備・やんばるの立地という三要素を組み合わせ、グループ旅行と長期滞在の両需要を一施設で受け止める設計を実現しています。
- JNTOの統計では2024年の訪日外客数が約3,687万人と過去最高を更新しており、地方リゾートへの需要波及が見込まれる中、コンドミニアム型宿泊の需要は今後も拡大が期待されます。
- バンクベッドを活用した8名設計やキッチン・洗濯機完備の設備構成は、他施設が長期滞在・グループ対応を強化する際の参考事例として活用できます。
- 連泊・ワーケーション需要への対応は大規模改修からではなく、週単位パッケージの試験導入など小さなステップから始めておくと安心です。
企業情報
会社名:株式会社アイムホーム
所在地:沖縄県中頭郡北谷町桑江1-7-12
代表者:代表取締役社長 三家本真大
事業内容:リゾート施設の運営・管理
公式サイト:https://coldioresort.com/facilities/yanbaru-pool-condo-yagaji/
お問い合わせ先 公開情報
株式会社アイムホーム Smart Resort Dv.(スマートリゾート部)
電話:098-989-1659
公式サイト:施設公式ページ
参考資料
- JNTOの訪日外客統計(2024年年間): 訪日外客統計(JNTO、2025年1月公表)
- 観光庁 宿泊旅行統計調査(2024年年間確定値): 宿泊旅行統計調査(観光庁)
- 観光庁 ベストプラクティス事例集(令和2年度): 令和2年度ベストプラクティス事例集(観光庁、令和2年度)


