クラブインターコンチネンタルラウンジが2026年4月1日、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイの20階で裄いを新たにリニューアルオープンします。天然石アラバスターの照明や玉虫色のガラスタイルを用いた空間デザイン、ブッフェに加えて選べるホットディッシュを提供する新たな朝食体験、個室利用も可能なコモンスペースの新設など、クラブラウンジの価値を多面的に引き上げる取り組みが注目されます。宿泊事業者にとって、高稼働エリアにおけるクラブフロア戦略の差別化と客室単価向上を考えるうえで参考になるモデルケースです。
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本記事のポイント
- クラブインターコンチネンタルラウンジの空間デザインと朝食体験の刷新から、クラブラウンジの差別化アプローチが分かる
- インバウンド消費拡大と宿泊市場の構造変化を背景に、高付加価値セグメント向け施設リニューアルの合理性を公的データで確認できる
- 選べるホットディッシュやフレキシブルなコモンスペースなど、自社ホテルにも応用可能な具体施策のヒントを整理できる
発表内容の整理

ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ(東京都港区海岸1丁目16番2号、総支配人:宮田宏之)は、20階に位置するクラブインターコンチネンタルラウンジを2026年4月1日にリニューアルオープンすると発表しました。面積219.3㎡・62席の同ラウンジは、ホワイト・ブラック・ブルーを基調とした空間デザインで統一され、海をイメージしたカーペットには泡沫や大海原を泳ぐ魚、ジンベイザメが繊細なタッチで描かれています。照明には半透明の天然石アラバスター(雪花石膏)を採用し、壁面には玉虫色のガラスタイルを取り入れることで、光の変化とともに多彩な表情を生み出す空間を実現しています。
朝食はブッフェに加えて選べるホットディッシュを新たに導入し、クロックマダムやほうれん草と茸のエッグココットなどのスペシャリテのほか、和食料理や卵料理からメインディッシュを選択できるスタイルとなっています。アフタヌーンティー(14:00〜16:00)やカクテルタイム(17:30〜20:30)も提供し、専用レセプションでのチェックイン・チェックアウトにも対応します。さらにハイテーブルを備えたコモンスペースを新設し、スライド式の仕切りにより個室としても利用できるエリアを設けています。
あわせて20〜24階の高層階客室のリノベーションも実施し、ベッドヘッドボードやライティングを一新しました。アラバスターのブラケットライトや調光可能な照明を備え、光沢のあるゴールドウォールに白いリーフ柄や墨絵のユーカリ柄をあしらった上質な客室空間へと刷新されています。クラブインターコンチネンタルラウンジのアクセスルーム料金は1泊1室2名で74,000円からです。
出典:PR TIMES『東京湾を望む「クラブインターコンチネンタルラウンジ」が装いを新たにリニューアルオープン』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000902.000053012.html
クラブインターコンチネンタルラウンジの刷新が宿泊業の意思決定にもたらす示唆とは
統一的な空間世界観を通じたブランド価値の強化は、クラブフロア戦略における客室単価の引き上げと顧客ロイヤルティの両面に作用する可能性があります。クラブインターコンチネンタルラウンジが打ち出す一連の施策は、宿泊そのものの体験価値を底上げする仕掛けとして注目に値します。
素材選定と世界観の一貫性がクラブインターコンチネンタルラウンジの差別化を支える仕組み
クラブインターコンチネンタルラウンジとは、高級ホテルにおいて上位ランクの客室利用者向けに提供されるエグゼクティブラウンジのことで、朝食やカクテルタイム、アフタヌーンティーなど複数のタイムスロットで飲食サービスと快適な休息空間を提供する施設です。今回のリニューアルでは天然石アラバスターや玉虫色ガラスタイル、海モチーフのカーペットといった素材選定から照明計画に至るまで、東京湾のロケーションと調和する設計思想が貫かれています。ホテル インターコンチネンタル 東京ベイがこうした一貫性を持って空間をデザインしている点は、クラブフロアの独自性を際立たせる優れた取り組みといえます。
朝食体験の構造変更がもたらすサービス品質と運営効率の両立
ブッフェに選べるホットディッシュを組み合わせるサービス設計は、顧客の自由度を保ちながら個別調理による満足感を演出する手法です。クロックマダムやエッグココットといったメニューは調理工程が標準化しやすく、オペレーション負荷を抑えつつ高級感のある提供が可能になります。クラブインターコンチネンタルラウンジが採用するこのモデルは、ADR(平均客室単価)に見合うサービス品質と現場の運営効率を同時に追求する設計として評価できます。
コモンスペースの新設が利用シーンの多様化と稼働率向上に寄与する可能性
スライド式仕切りを備えたハイテーブルのコモンスペースは、ビジネスミーティングからファミリー利用まで多様なシーンに対応できる設計です。固定配置のラウンジでは対応が難しかった個室ニーズに応えることで、クラブインターコンチネンタルラウンジの利用機会を拡大し、クラブフロア全体の稼働率向上につなげる工夫として注目されます。
インバウンド消費の拡大がクラブインターコンチネンタルラウンジのリニューアルを後押しする背景
訪日外客数と旅行消費額の過去最高更新は、高付加価値セグメント向け施設のリニューアルにとって追い風となる市場環境を形成しています。クラブインターコンチネンタルラウンジが東京ベイエリアという高稼働立地でこのタイミングに刷新を実施した判断は、公的データが示す市場動向と照らし合わせると合理的な選択であることが見えてきます。
宿泊旅行統計が示す外国人宿泊者数の伸びと高級ホテルへの需要集中
観光庁の宿泊旅行統計調査(2025年年間値・速報)によれば、2025年の延べ宿泊者数は約6億5,348万人泊で、そのうち外国人延べ宿泊者数は約1億7,787万人泊と前年比8.2%増加しました。日本人延べ宿泊者数が前年比3.8%減の約4億7,561万人泊と微減傾向にあるなかで、外国人宿泊者の成長が宿泊業界の需要構造を変えていることを示しています。東京都心のウォーターフロントエリアは国際的なビジネス・観光需要の交差点であり、クラブインターコンチネンタルラウンジのような上位セグメント向け施設への投資は、こうした市場環境との相性が良いといえます。
訪日外客4,268万人時代に体験価値で選ばれるクラブラウンジの条件
JNTOの訪日外客統計によれば、2025年の訪日外客数は約4,268万人と前年比15.8%増で過去最高を更新しています。観光庁のインバウンド消費動向調査(2025年暦年・速報)では、訪日外国人旅行消費額が約9兆4,559億円と前年比16.4%増で過去最高を記録しました。1人当たり旅行支出は約22.9万円で、消費の質を高める体験型サービスへの需要が拡大していることがうかがえます。クラブラウンジにおいても、単なる飲食提供を超えた空間体験や個別対応型サービスを備えることで、価格以外の選択基準を提示できる可能性があります。
生産性向上ハンドブックが示す顧客価値向上の出発点
観光庁「生産性向上のためのハンドブック ‐ 宿泊事業者における経営改善マニュアル ‐」(令和7年3月)では、宿泊事業者の経営改善を施設の管理、日々の業務、お客様に伝わる価値の三つの観点で整理しています。同ハンドブックは、ターゲットの明確化と価格設定の根拠づくりが顧客価値向上の出発点であると位置づけており、クラブインターコンチネンタルラウンジが空間デザインと食体験の両面でターゲット顧客への価値を明確に設計している手法は、この考え方と合致しています。
クラブラウンジリニューアルの運用における要点と留意事項
クラブラウンジのリニューアルを成功させるためには、空間デザインだけでなく、サービスオペレーションとKPI設計を一体的に検討することが重要です。クラブインターコンチネンタルラウンジの事例からは、客室・施設・コンテンツの三層を連動させる仕組みが読み取れます。
タイムスロット別のサービス設計と人員配置の最適化
クラブインターコンチネンタルラウンジは朝食(7:00〜11:00)、アフタヌーンティー(14:00〜16:00)、カクテルタイム(17:30〜20:30)、ドリンクサービス(20:30〜21:30)と複数のタイムスロットでサービスを提供します。各時間帯で求められるサービス内容と人員配置は異なるため、タイムスロットごとのオペレーション設計と人件費の最適化が重要になります。選べるホットディッシュの調理動線とブッフェの補充オペレーションを並行管理する体制については、事前のシミュレーションを行っておくと安心です。
空間デザインの維持管理とブランド体験の持続性
天然石アラバスターや玉虫色ガラスタイルといった特殊素材は、通常の内装材と比較してメンテナンスコストが高くなります。クラブインターコンチネンタルラウンジの空間品質を長期にわたって維持するためには、清掃手順の標準化や素材メーカーとの保守契約を含めた維持管理計画を策定しておくことが留意点として挙げられます。デザインの劣化はブランド体験の毀損に直結するため、定期的な点検サイクルの設計が求められます。
クラブフロア全体のKPI設計と投資対効果の可視化
クラブラウンジのリニューアル投資の効果を測定するには、クラブフロア客室の稼働率やADR(平均客室単価)に加え、ラウンジの利用率、タイムスロット別の客単価、顧客満足度スコアを組み合わせて追跡することが有効です。クラブインターコンチネンタルラウンジのように客室リノベーションとラウンジ刷新を同時に実施する場合は、それぞれの投資額と効果を分離して可視化することで、次の投資判断の材料が得られます。
自社ホテルにクラブインターコンチネンタルラウンジの体験価値を取り入れるヒント
クラブインターコンチネンタルラウンジの取り組みから得られるヒントは、大規模な設備投資を前提としなくても自社のホテル運営に応用できるものが多くあります。まずは小さな検証から始め、効果を確認しながら段階的に拡張していく進め方が現実的です。
朝食サービスに個別対応メニューを加えて付加価値を高めるステップ
クラブインターコンチネンタルラウンジが導入した選べるホットディッシュのように、既存のブッフェ朝食に1〜2品の個別調理メニューを追加するだけでも、顧客の体験満足度を引き上げる効果が期待できます。調理工程が標準化しやすいメニュー(卵料理やトースト系)から試験導入し、提供時間や調理コストのデータを3か月程度蓄積してから本格展開を検討するという選択肢もあります。
ラウンジ空間に統一テーマを持たせて世界観を構築する方法
クラブインターコンチネンタルラウンジの事例では、立地特性(東京湾の眺望)から着想を得た「光と海」というテーマが空間全体を貫いています。自社ホテルにおいても、立地や地域の特性を起点としたデザインテーマを設定し、カーペット・照明・家具の色調を統一するだけでも空間の一体感は大きく変わります。内装の全面改修が難しい場合は、照明器具の変更やアート作品の導入といった部分的な施策から始めておくと安心です。
フレキシブルな空間設計で利用シーンの幅を広げるには
クラブインターコンチネンタルラウンジが新設したスライド式仕切りのコモンスペースのように、可動式のパーティションやカーテンで空間を仕切る手法は、既存のラウンジスペースにも比較的低コストで導入できます。ビジネス利用者のプライベートミーティングやファミリー滞在時のプライベート空間など、利用シーンの幅が広がることでラウンジの稼働機会が増え、クラブフロア全体の収益性向上に寄与します。導入前に顧客アンケートで利用ニーズを確認しておくと安心です。
まとめ
- クラブインターコンチネンタルラウンジは天然石アラバスターや玉虫色ガラスタイルなどの素材選定から照明・カーペットまで一貫した世界観で空間を構築し、クラブフロアの独立した価値提案を強化している
- 外国人延べ宿泊者数の増加(前年比8.2%増)と訪日外客数約4,268万人という市場環境は、高付加価値セグメント向け施設のリニューアルにとって追い風であり、クラブインターコンチネンタルラウンジの刷新は合理的な判断といえる
- 選べるホットディッシュやフレキシブルなコモンスペースといった施策は既存ホテルでも段階的に導入可能であり、まずはテスト運用から始めておくと安心です
- クラブラウンジの空間テーマ設定や朝食メニューの個別対応化は、直販比率の向上とリピーター獲得を同時に狙える施策として検討する価値があるという選択肢もあります
企業情報
ホテル名:ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ
所在地:東京都港区海岸1丁目16番2号
総支配人:宮田宏之
運営会社:株式会社ベストホスピタリティーネットワーク
事業内容:ホテル運営(インターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツに属するラグジュアリーウォーターフロントホテル)
公式サイト:https://www.interconti-tokyo.com/
お問い合わせ先 公開情報
ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ 代表電話:03-5404-2222
クラブインターコンチネンタルラウンジ詳細:https://www.interconti-tokyo.com/lounge/clubintercontinental/
参考資料
- 観光庁 宿泊旅行統計調査(2025年年間値・速報)
- JNTO 訪日外客統計(2025年12月推計値)
- 観光庁 インバウンド消費動向調査(2025年暦年・速報)
- 観光庁 生産性向上のためのハンドブック ‐ 宿泊事業者における経営改善マニュアル ‐(令和7年3月)


