宿泊・旅行業界ニュース

ラグナガーデンホテルの「さふぃスパ沖縄」リブランドを読み解く

さふぃスパ沖縄
CoCoRo編集部

ラグナガーデン施設刷新は、客室以外の体験価値を伸ばしながら、と運用負荷をどう設計するかを考える材料になります。沖縄の需要動向と人員計画の現実を踏まえ、業の企画・現場マネージャーが検討しやすい形に整理します。

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本記事のポイント

発表内容の整理

ラグナガーデンホテルは、既存の・浴場・サウナを備える複合施設を刷新し、名称を「さふぃスパ沖縄」として段階的にすると発表しています。まず男女浴場に併設するインドアサウナを「琉球」を意識した内装へ改装し、2025年12月末に全面したとしています。

続いて2026年2月に、屋外プールエリアへコンテナ型サウナ、休憩スペース、プールサイド等を新設する計画です。屋外プール(全長53メートル)を冬季限定の水風呂として活用し、水温は13〜15度を想定するほか、通年利用を想定した9度の水風呂も設けると説明しています。

サウナは監修者として ととのえ親方「松尾大」氏 を起用し、設備面ではサウナストーブ導入、セルフロウリュ対応を掲げています。あわせて、ドアの開閉性や緊急呼び出しボタンなど、安全対策を継続的に実施すると述べています。

出典:PR TIMES『【沖縄・ラグナガーデンホテル】屋外プールが日本最大級の水風呂に?!既存のプール・スパ施設「アクアゾーン」にアウトドアサウナエリアを新設し「さふぃすぱ沖縄」として2026年2月リブランドオープン!』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000093.000165726.html

宿泊業にとってのポイント:ラグナガーデンホテル

ラグナガーデンホテルの「スパ体験」強化は付帯収益の伸びしろになりやすい

ラグナガーデンホテルのように、プール・スパ・サウナを束ねて再編集する動きは、客室単価だけに依存しない収益導線を増やしやすいのが特徴です。宿泊者向けだけでなく、外来・地元利用も想定している点は、曜日や季節で変動する需要に対して「売り先」を増やす設計とも言えます。

ラグナガーデンホテルの大型水風呂は「冬の価値」を前提に運用設計が必要

※完成予想図(イメージ)
※完成予想図(イメージ)

屋外プールを冬季限定の水風呂として使う構想は、オフピークの体験価値づくりに寄与する可能性があります。一方で、温度管理・衛生管理・監視体制など、運用の難易度が上がる領域でもあります。企画段階から「安全と人手」を同じ表に置くと、導入後の現場負担を読み違えにくくなります。

ラグナガーデンホテルの安全対策はブランド価値の中核になりやすい

発表では、緊急呼び出しボタン等の安全対策を挙げています。スパ・サウナは体験価値が高い反面、事故やクレームが起きた際の毀損も大きくなりがちです。安全の見える化(館内掲示、スタッフ声かけ、利用導線の工夫)まで設計しておくと安心です。

背景と理由の整理

観光庁データで見る「需要の波」とスパ・サウナの相性

観光庁「宿泊統計調査」では、全国の客室が2025年9月に63.2%、2025年10月(第1次速報)に67.4%と公表されています。
稼働率が月次で動く前提に立つと、客室稼働の波を平準化するための「滞在中コンテンツ」や「外来需要」の確保が論点になりやすく、ラグナガーデンホテルのようなスパ再編集は、その打ち手の一つとして位置づけられます。

休日偏重の旅行行動が続く前提で、平日価値をどう作るか

観光庁「令和7年版観光白書(概要版)」では、10〜50代の約6割が主に休日に旅行しており、旅行需要の平準化が課題だと整理されています(観光庁調査の記述)。
平日集客の難しさが残る中で、スパ・サウナのような短時間でも満足度が作れる商品は、日帰り・短時間利用、ワーケーション滞在の付加価値など、複数の導線に組み込みやすい領域です。

人員計画は「採用」だけでなく「運用負荷の見積もり」が先に立つ

厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年11月分)」では、産業別に新規求人(原数値)が前年同月比で減少し、宿泊業・飲食サービス業は14.1%減とされています。(厚生労働省)
採用環境は景気や需要で変動します。ラグナガーデンホテルのように新エリアを作る場合、必要人数の議論に入る前に、監視・清掃・温度管理・接客のタスクが何人時増えるかを棚卸ししておくと、現場の納得を得やすくなります。

ニュース内容の解説:ラグナガーデンホテル

ラグナガーデンホテル

ラグナガーデンホテルが置く「沖縄の需要」への読み替え

観光庁「(2025年10月・第2次速報)」では、2025年10月の延べ宿泊者数は全国で4,213万1,720人泊(前年同月比-3.6%)と示されています。同資料の都道府県別では沖縄県が315万6,470人泊(前年同月比+8.3%)と公表されています。
沖縄で需要が強い局面では、客室稼働の押し上げだけでなく「滞在中消費」を取り込みやすい環境になります。ラグナガーデンホテルのリブランドは、需要の強いタイミングに合わせて館内体験を更新し、客室以外の満足度を上げる狙いとして読むこともできそうです。

ラグナガーデンホテルの「水風呂スケール」は話題化と同時にリスク管理も増える

屋外プールを水風呂として活用する設計は、話題性が高い一方で、温度・衛生・転倒・体調急変などのリスクを同時に扱います。発表では安全対策を継続的に実施するとしていますが、運用面では次のような追加論点が生まれやすくなります。

論点現場で増えやすい作業先に決めておくと安心なこと
温度管理計測・記録・異常時対応目標温度帯、計測頻度、逸脱時の判断基準
衛生管理水質チェック、清掃、導線の汚れ対策清掃手順、責任者、混雑時の追加ルール
安全管理監視、声かけ、救護導線緊急時フロー、役割分担、教育頻度

ラグナガーデンホテルの外来想定は「地域利用」と「宿泊価値」の両立が鍵

ラグナガーデンホテルは県内在住者にも利用されるリラクゼーションスポットとして提供するとしています。外来を取り込む場合、宿泊者の満足と干渉しない運用(時間帯の切り分け、混雑予測、動線設計)が重要になります。人手を増やしにくい局面では、厚生労働省統計が示すように求人動向が上下することも踏まえ、ピーク対応をルールで支える設計が現実的です。(厚生労働省)

自社への活かし方のヒント

ラグナガーデンホテル型の改装を検討する前に「誰の何分」を買ってもらうか整理する

スパ・サウナは「滞在時間」と「満足の瞬間」を設計しやすい反面、商品設計が曖昧だと運用だけが重くなります。ラグナガーデンホテルのように、宿泊者・外来・地元利用を想定するなら、次の切り口で棚卸ししておくと企画が通りやすくなります。

  • 宿泊者:チェックイン前後、連泊中の空き時間に何を提供するか
  • 外来:休日集中をどうさばくか、平日誘導をどう作るか
  • 地元:価格よりも「通いやすさ」「安心感」をどう担保するか

ラグナガーデンホテルのように段階開業するなら、教育も段階に分ける

サウナ・水風呂・バーを同時に立ち上げると、教育範囲が広がります。段階開業は、教育と評価を小さく回す好機にもなります。

  • 1週目:安全・緊急対応の共通訓練(全員必修)
  • 2〜3週目:役割別の標準手順(清掃、受付、監視、ドリンク提供)
  • 4週目:混雑時シミュレーション(休日想定、導線詰まり想定)

教育の進め方が明確になると、従業員エンゲージメントの低下(不安や負担感)を抑えやすくなります。

プールサイドバー ※完成予想図(イメージ)
プールサイドバー ※完成予想図(イメージ)

ラグナガーデンホテル事例から学ぶ「話題づくり」と「平準化」の両立

観光庁は休日偏重の旅行行動と平準化を課題として整理しています。
話題性のある設備を作った後は、平日利用の動機を用意する運用が重要になります。例えば、混雑しやすい時間帯を避けた利用導線、短時間利用でも満足が出るプログラム、館内や客室の利用と矛盾しないセット設計など、現場が回る範囲で選択肢を増やす方法があります。

まとめ

  • ラグナガーデンホテルのスパ刷新は、付帯収益と滞在価値を同時に伸ばす発想として参考になる
  • 観光庁「調査」で稼働の波を前提にし、冬季の体験価値を設計しておくと安心です
  • 大型水風呂や外来導線は運用負荷が増えやすく、が示す求人環境の変動も踏まえた人員計画が要点 (厚生労働省)
  • ラグナガーデンホテルのような段階開業は、教育と改善を小さく回すという選択肢もあります

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参考資料

  • 観光庁『宿泊旅行統計調査(2025年10月・第2次速報、2025年11月・第1次速報)』:PDF
  • 観光庁『宿泊旅行統計調査(2025年9月・第2次速報、2025年10月・第1次速報)』:PDF
  • 観光庁『令和7年版観光白書について(概要版)』:PDF
  • 厚生労働省『一般職業紹介状況(令和7年11月分)について』:Web
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本記事は、公開されている情報(プレスリリース、公式サイト、官公庁等の公的資料を含む)を基に、宿泊業の実務に役立つ観点からCoCoRo編集部が独自に整理・解説したものです。記事内で取り上げる商品・サービス・施設・取り組み等は、発表元のホテル・旅館(および関係事業者)から個別の許諾、監修、承認を受けて作成したものではなく、またPR TIMESを含む配信媒体や発表元との提携・推奨・広告・販売促進を意図または示唆するものでもありません。

記事内容は、公開時点で確認可能な情報に基づき、可能な限り正確を期して編集していますが、発表内容の更新、運用条件の変更、地域・時期による提供状況の差異等により、最新情報と異なる場合があります。ご利用条件、料金、提供期間、予約方法、利用制限、安全上の注意事項等の最終的な判断にあたっては、発表元の公式発表・公式案内をご確認ください。

なお、記事内で言及する企業名・施設名・商品名・サービス名等の固有名詞およびロゴ等は、各権利者に帰属します。本記事は報道・解説を目的としており、権利侵害を意図するものではありません。万一、掲載内容に不適切な表現、事実誤認、権利上の懸念等がございましたら、確認のうえ適切に対応いたします。

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