宿泊・旅行業界ニュース

大磯プリンスホテルの桜SPA企画に学ぶ春の単価設計

「THERMAL SPA S.WAVE」 屋外テラスに“初” の桜演出!春の絶景SPA
CoCoRo編集部

大磯プリンスホテルの春企画は、桜を「見る」から「ととのう体験」へ拡張し、・飲食の回遊でを作るヒントになります。宿泊業の経営者・企画・現場マネージャー向けに、需要データと運用ポイントをつないで整理します。

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本記事のポイント

  • 大磯プリンスホテルの事例から、春の「館内回遊」で客単価を上げる考え方がつかめます
  • 庁の客室稼働率データを使い、春の需要期に合わせた企画期間の置き方を判断できます
  • 大磯プリンスホテル型の演出を自社で再現する際の、運用との落とし穴を避けやすくなります

発表内容の整理

フジテラス イメージ
フジテラス イメージ

大磯プリンスホテルでは、2026年2月21日から4月26日まで、桜アート装飾で館内を彩る春のシーズン「OISO 桜咲く季 2026」を実施すると発表しています。・スパ施設「THERMAL SPA S.WAVE」の屋外テラスに桜装飾を導入し、インフィニティーやテラスで春の演出を楽しめる設計としています。

BARイメージ(2025BARイメージ)
BARイメージ(2025BARイメージ)

館内ロビーの「S.DINING BAR」では桜アートに加えて桜のアロマ演出を行い、土曜夜にオリジナルドリンクを提供する営業も設定するとしています。飲食面では桜ランチコースやスイーツ等の季節メニューを用意し、スパ内のでもスイーツ・ドリンクを提供するとしています。

また、イベントに合わせた「OISO Spring Stay 2026」を販売し、スパ利用と限定メニュー等を組み合わせた滞在を提案すると説明しています。料金表示は税込で、店内飲食には別途サービス料が加算される旨も記載しています。

出典:PR TIMES『【大磯プリンスホテル】一足早く桜が彩るSPAで、心身を解き放つ“ととのい体験”へ。『OISO 桜咲く季(とき) 2026』を開催』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003430.000024668.html

宿泊業にとってのポイント 大磯プリンスホテル

大磯プリンスホテルの企画で注目したいのは、「桜=館外の名所」ではなく「桜=館内体験」に置き直している点です。春の需要期に、客室だけでなくも取りにいく設計として参考になります。

大磯プリンスホテルの「桜×温泉スパ」で副収益を取りにいく発想

温泉・スパは、宿泊に比べて時間帯を分散させやすく、満足度にも直結しやすい領域です。大磯プリンスホテルは桜演出をスパの屋外テラスへ置き、スイーツやドリンクまで紐づける形を示しています。
宿泊業側では「客室稼働が高い日ほど、館内の追加購入が伸びる」状態を作れると、利益が厚くなります。

大磯プリンスホテルの「館内回遊」設計が客単価を押し上げる

大磯プリンスホテルは、桜の視覚演出に加え、香り演出(ロビー)と飲食(バー、ランチ、スイーツ)を重ねるとしています。
体験を“点”で終わらせず、“次に買う理由”を館内で連鎖させる設計は、客単価の作り方として汎用性があります。

大磯プリンスホテルの期間設計は“開花のブレ”への保険

桜は毎年タイミングが揺れます。大磯プリンスホテルは、自然の開花に依存しない桜アートを使い、2月下旬から4月下旬まで長めの期間を置くとしています。
春の集客で「当たり外れ」を減らし、計画的に販促とシフトを組む発想として押さえておくと安心です。

背景と理由の整理

春企画が効きやすい背景は「感覚的な繁忙期」だけではありません。需要データと、現場を支える人材環境の両面から整理します。

観光庁データで見る春需要と客室稼働率の山場

観光庁『(2025年4月・第2次速報)』では、2025年4月の客室稼働率は全国で61.6%で、神奈川県は71.1%と示されています(同資料は有効回収率51.8%の調査票を基に推計)。
神奈川県で春の稼働が高まりやすい前提があるなら、宿泊単体ではなく「館内消費をどう積むか」が次の論点になりやすい、と見ることもできそうです。

観光庁の旅行単価が示す「宿泊単価を上げても動く」局面

観光庁『旅行・観光消費動向調査 2024年(確報)』では、2024年の国内宿泊旅行の旅行単価は1人1回あたり69,362円で、参加費・交通費・宿泊費・飲食費・買物代などを含む定義が明記されています。
宿泊施設側では、価格だけを上げるより「納得できる体験の束ね方」で単価を作るほうが、現場の説明もしやすくなります。

気象庁が示す神奈川県の桜開花の前倒しと、企画期間の取り方

気象庁の地域資料では、神奈川県(の観測を含む整理)で「さくらの開花は早まる傾向」が示され、開花日の平年値は3月25日と整理されています。(気象庁)
春企画を自然の開花だけに寄せると、天候と開花のズレが「当日クレーム」「在庫ロス」に直結しがちです。大磯プリンスホテルのように、演出で期間を設計する発想はリスク分散になります。

厚生労働省データで見る宿泊業の入職・離職の高さと従業員エンゲージメント

厚生労働省『雇用動向調査結果の概況(令和6年・2024年)』では、産業別に一般労働者の入職率が「宿泊業,飲食サービス業」で21.2%、離職率が18.1%と高い部類で示されています。
繁忙期の短期戦力に頼りやすい業界構造の中では、企画を増やすほど「教える負荷」と「回らない不満」も増えます。企画設計と同時に、従業員エンゲージメントを守る運用設計が必要になります。

ニュース内容の解説

大磯プリンスホテルの発表内容を、宿泊業の実務で使える観点に分解します。

大磯プリンスホテルが採った「視覚・香り・味」の三点セット

桜アート(視覚)、桜アロマ(香り)、限定メニュー(味)を重ねる設計は、写真・記憶・共有の導線を作りやすい型です。
宿泊業の企画では、を作って終わるケースも多い一方、香りと飲食が加わると「体験の理由」が強まりやすくなります。

大磯プリンスホテルの時間帯設計が示すピーク分散

大磯プリンスホテルはスパの営業時間を早朝から深夜まで広く取り、スパ内バーやロビーのバー営業も組み合わせるとしています。
宿泊業では、チェックイン前後に需要が寄るとフロント・清掃が詰まります。体験の時間帯を分散できると、現場のストレスを下げる方向にも働きます。

大磯プリンスホテルの宿泊プランが示す「体験の束ね方」

宿泊プランにスパ利用や限定メニューを束ねると、「追加購入の説明」が時点で終わりやすくなります。
現場では当日アップセルより、予約段階で期待値をそろえるほうがクレームも減りやすい、という選択肢もあります。

自社への活かし方のヒント 大磯プリンスホテル

大磯プリンスホテルの発想を、規模や立地が違う施設でも使える形に落とします。

大磯プリンスホテル型の春企画を自社で組むチェック項目

観点チェック現場で起きやすい詰まり
体験導線入口を1つに絞り、次の行き先を館内サインで示せるフロント質問が増え、誘導が属人化
時間帯スパ/バー/のピークが重なりすぎない注文集中で提供遅延→満足度低下
価格設計「何が含まれるか」を予約前に言語化できる当日説明が増え、炎上・返金要因に
在庫/仕込み限定メニューの予約締切と製造動線が一致するロス増、厨房とサービスの衝突

仮想例として、客室数が多くない館でも「ロビーの香り演出+売店の桜菓子+湯上がり導線」を束ねるだけで、客室外の売上を作りやすくなります。

大磯プリンスホテル級の演出を支えるオペレーションの落とし穴

落とし穴は「演出の増加=作業の増加」です。特に注意したいのは次の3点です。

  • 香り演出:好みが分かれやすいので、強度調整・無香エリア・体調配慮の案内を先に用意しておくと安心です
  • 湿気エリアの装飾:清掃・衛生・破損の責任分界が曖昧だと、現場が疲弊しやすくなります
  • 写真目的の滞留:撮影が集中する場所は、転倒・導線詰まりのリスクが上がるため、立ち位置サインや時間帯誘導が効きます

大磯プリンスホテル事例から考える従業員エンゲージメントの作り方

従業員エンゲージメントの観点では、「覚えることを減らす」設計が効きます。

  • メニュー名より“説明テンプレ”:30秒で言える一言説明を統一する
  • 部門またぎの段取り表:スパ・飲食・フロントで「誰が何を案内するか」を固定する
  • スタッフ体験の先出し:繁忙前に短時間の体験会を入れると、接客の言葉が揃いやすい

大磯プリンスホテルのように体験が複層になるほど、現場は「企画理解」ではなく「迷わない運用」が重要になります。

まとめ

  • 大磯プリンスホテルの桜SPA企画は、桜を館内体験に置き直し、回遊で客単価を作る発想が核になりそうです
  • 春は客室稼働が高まりやすい一方、観光庁データのように需要が見える時期ほど“館内で何を買ってもらうか”が差になります
  • 香り演出や湿気エリア装飾は、事前にルール化しておくと安心です
  • 企画を増やすほど教育負荷も増えるため、従業員エンゲージメントを守る運用設計という選択肢もあります

企業情報

  • 施設名:大磯プリンスホテル
  • 所在地:神奈川県中郡大磯町国府本郷546
  • 運営会社:株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド
  • 代表者:代表取締役社長 社長執行役員 金田 佳季
  • 設立:2021年12月13日
  • 資本金:1億円
  • 従業員数:7,185名(2025年3月31日現在)
  • 公式サイト:https://www.princehotels.co.jp/oiso/

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参考資料

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