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インバウンドとは?意味を分かりやすく解説!観光・ビジネスでの使い方から、メリット・デメリットまで

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CoCoRo編集部

インバウンドとは、海外から日本へ「入ってくる」人の流れや、それに伴う需要を指す言葉です。ニュースでは観光の話、職場ではマーケティングやコールセンターの話として出てきて、「結局どれ?」と迷いがちです。この記事では、場面ごとの意味の違いをほどきながら、数字の見方、インバウンド対応の手順、オーバーツーリズムやインバウンド価格の考え方まで、使える形に整えます。

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本記事のポイント

  • ・コールセンターの文脈別に「」を整理します
  • 最新の公的データで、インバウンド需要とは何かを人数・消費の両面からつかめるようにします
  • メリットだけでなくデメリット(、価格、地域負担)まで踏まえ、インバウンド対応の段取りを解説します

インバウンドとは?意味を分かりやすく、観光とビジネスでの使い方

インバウンドとは、英語の「inbound(内向き・入ってくる)」がもとで、「外から中へ向かう」動きを表します。日常のたとえで言うと、家の玄関に訪ねてくる人や届く荷物が増えるイメージに近いかもしれません。増えるほど家の中はにぎやかになりますが、受け取る側の準備がないと渋滞が起きてしまいますね。

文章の主語とゴールが分かれば迷うことは少ないとは思いますが、 下記のように判断しましょう。

  • 主語が「外国人旅行者」や「訪日客」なら、多くは観光文脈のインバウンドとは(訪日旅行・訪日需要)です。
  • 主語が「顧客」「見込み客」なら、ビジネスでのインバウンドとは(顧客からの接触)であることが多いです。
  • 主語が「電話」「問い合わせ」なら、インバウンドとはコールセンターの受電(受ける業務)を指します。

観光で使うインバウンドとは?

観光の文脈でのインバウンドとは、海外から日本へ来る旅行(訪日旅行)や、その旅行者による消費・需要を指します。ここで注意したいのは、「訪日=観光」と決めつけないことです。訪日には観光以外に、出張、親族訪問、イベント参加なども含まれます。会話でズレが出やすいので、目的まで言い添えると誤解が減ります(例:「観光目的のインバウンド」)。

ビジネスでのインバウンドとは?

ビジネス領域のインバウンドとは、「企業から押し出す」の反対で、顧客側から問い合わせ・資料請求・来店・指名検索などのアクションが起きる状態を指すことが多いです。たとえば「インバウンドマーケティング」は、広告の一斉配信よりも、役立つ情報発信で見つけてもらい、自然に問い合わせへつなぐ考え方として語られます。

インバウンドとはコールセンターでどう使う?

コールセンターの「インバウンド」とは、顧客からかかってくる電話(問い合わせ、注文、相談、苦情など)を受ける業務のことです。逆に、企業側から発信する案内・販売・調査は「アウトバウンド」と呼ばれます。ここでも、インバウンドとは受け身の入口だと覚えると整理しやすいでしょう。

インバウンド需要とは?最新データで見る日本の人数と消費

インバウンド需要とは、訪日客が日本で必要とする宿泊・交通・飲食・買い物・体験などの需要の総体です。ニュースで「インバウンドが増えた」と言う場合、人数(どれだけ来たか)と消費(どれだけ使ったか)が混ざって語られがちです。判断の目印として、まずは次の2本立てで押さえるとブレません。

  1. 訪日外客数(人数):人の流れの大きさ
  2. (消費):地域・産業へのインパクト

2025年は過去最高水準!

日本政府観光局()の発表では、2025年の訪日外客数(年間推計値)は4,268万3,600人とされています。2019年や2024年を上回る規模で、人の流れが一段階大きくなったことが分かります。

「どこから来る人が多いの?」も、押さえどころです。JNTOの資料(2025年年間推計値)では、国・地域別で韓国が945万9,600人、中国が909万6,300人、台湾が676万3,400人など、近隣アジアが大きな比重を占めています。

2025年のインバウンド消費は9兆円台!

観光庁の「」では、2025年(暦年)の訪日外国人旅行消費額は9兆4,559億円、旅行者1人当たりの旅行支出は22万1千円と示されています。
内訳のイメージを持つなら、まずは大づかみで「」「買い物」「飲食」が大きい、と押さえるのが実務的です(費目別の構成比も同資料で確認できます)。

ここまで押さえると、会議や雑談でも整理が効きます。たとえば「人数は伸びたが、単価が落ちたのか」「逆に人数は横ばいでも、消費が伸びたのか」と論点が立てやすくなり、次に見るべきデータも迷いにくくなります。

インバウンドのメリット・デメリットとは?オーバーツーリズムとインバウンド価格も含めて考える

インバウンドのメリットは、地域にお金が落ちるだけでなく、交通・案内・決済など“暮らしの基盤”が整う後押しになり得る点です。旅先の駅で多言語表示が増えたり、キャッシュレス対応が進んだりするのは、その象徴でしょう。

一方、インバウンドのデメリットもあります。分かりやすいのは、特定エリアへの集中による混雑や、住民生活との摩擦です。国もオーバーツーリズム対策をパッケージとして整理し、混雑の平準化、マナー啓発、受入環境整備などを進める方向性を示しています。

オーバーツーリズムとは?

オーバーツーリズムとは、観光客の集中で、地域の暮らしや環境、観光体験の質に悪影響が出る状態を指します。大事なのは「観光客が多い=悪」ではなく、時間帯・場所・移動手段に偏りがあると問題化しやすい点です。旅人の側も、静かな路地でキャリーケースの音が響く瞬間に、地域の“生活の時間”を想像できるとトラブルは減ります。

オーバーツーリズムが日本で起こっている場所は?

観光庁はオーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けて、対策のモデル地域を公表しています。そこには、都市部や人気観光地だけでなく、自然観光地や温泉地なども含まれています。まずは「国が課題を認識し、対策の枠組みに載せている地域がある」と理解するのが実務的です。

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インバウンド価格とは?公的機関は「住民/住民以外」が主流

「インバウンド価格」という言葉が広がると、外国人と日本人で料金が分かれる印象を持つ方もいます。けれど日本の公的機関で二重価格に近い仕組みが見られるのは、現状では国籍による区分より、市民(住民)/市民以外の区分が中心です。国籍を条件にした外国人価格は、導入例が多いとは言いにくく、検討段階の話題として出ることが目立ちます。

この設計が採られやすいのは、理由がはっきりしているからです。観光客が増えるほど、清掃・安全対策・案内の整備だけでなく、文化財や自然環境の保全コストも積み上がります。自治体としては「誰が、どの範囲まで負担するのか」を説明できる形にしたい。そこで“住民(納税者)と、それ以外”という線引きが、制度として組み立てやすくなります。

具体例として挙げられるのが姫路城です。姫路市は姫路城の縦覧料について、市民と市民以外で料金を分ける改定方針を示しています。ここで重要なのは、「外国人向け値上げ」という単純な話ではなく、住所地にもとづく区分として設計されている点です。目的も、文化財としての維持管理や保存整備を継続するための財源確保に置かれています。

インバウンド価格を巡る議論を見るときは、金額だけで判断しないほうが安全です。次の3点を踏まえた制度設計が重要だと言えるでしょう。

  • 運用の負担が許容範囲か(確認方法、窓口の混雑、プライバシー配慮)
  • 料金差の目的が明確か(保全、混雑緩和、サービス維持など)
  • 区分の根拠が説明できるか(住民区分なのか、別の基準なのか)

インバウンド対応とは?企業・自治体が今日からできる段取り(例文とQ&Aつき)

インバウンド対応とは、訪日客が不安なく移動し、購入し、体験できるように、情報・決済・導線・安全を整えることです。完璧を目指すと止まりやすいので、現場で効く順に積み上げるのがコツです。わくわくする話題の裏で、実務は地味に効きます。

まずやる順番:小さく始めて、詰まる所から直す

  1. 困りごとの入口を減らす:営業時間、支払い方法、予約要否、ルール(撮影・飲食・靴など)を店頭とWebで明確に
  2. 要点を抑える伝え方:多言語は長文より、ピクト+短文(例:Cashless OK / No cash)
  3. 決済・通信の基本を揃える:主要カード、主要QR、無料Wi-Fiの有無を見える化
  4. 現場の言い回しを型にする:接客は流暢さより、伝え漏れを減らす台本が効く
  5. 安全と緊急時:避難・病院・落とし物・通報の導線を用意(自治体情報も活用)

コールセンターのインバウンド対応なら、上の順番を「IVR(自動音声)」「多言語テンプレ」「」「エスカレーション基準」に置き換えると、そのまま設計図になります。

Q&A:よくある質問にまとめて回答

Q. インバウンドと観光客の違いは何ですか?
A. 「観光客」は国内外を問わず観光目的の来訪者を指すのが一般的です。対して観光文脈のインバウンドとは、海外から日本へ来る動き(訪日)を軸に語られ、観光に限らず出張なども含む場合があります。

Q. 訪日外国人とインバウンドの違いは何ですか?
A. 「」は人そのものを指す言い方です。「インバウンド」は人の流れや、市場・需要・消費など“現象”を含めて語りやすい言葉です。人数を言うならJNTO、消費を言うなら観光庁の統計に寄せると話が整理できます。

Q. なぜインバウンドと言うのか?
A. 「外から内へ向かう(inbound)」という方向性の言葉で、日本を基準に“入ってくる”動きを表せるためです。反対はアウトバウンド(外へ出ていく)です。

Q. なぜ日本はインバウンドが多いのでしょうか?
A. 世界の旅行需要が戻る流れの中で、日本側も観光政策を計画として整備し、消費額拡大や地方誘客を重視してきました。要因は複合的なので、まずは政策の方向性(持続可能性・消費額・地方)と、実際の人数・消費の統計をセットで見るのが確実です。

Q. 日本のインバウンド1位はどこですか?
A. 「どこ」を“どの国・地域から来る人が多いか”と捉えるなら、2025年は韓国が最多です。
「どこ」を“どこに集中しやすいか”と捉えるなら、都市部・人気観光地に偏りが出やすく、対策のモデル地域も公表されています。

Q. インバウンド客が多い観光地はどこですか?
A. 一般に有名観光地や都市部に集中しやすいので、混雑対策の枠組みやモデル地域の情報を手掛かりにすると、どこで課題が顕在化しやすいかを把握できます。

Q. オーバーツーリズムとは?
A. 観光客の集中で、住民生活・環境・観光体験の質に悪影響が出る状態です。国の対策パッケージでは、分散、受入環境、、地域の管理などが論点として整理されています。

Q. オーバーツーリズムが日本で起こっている場所は?
A. 観光庁が対策のモデル地域を公表しており、そこに挙がる地域は課題への向き合いが進んでいる例です。旅行者としては、時間帯をずらす、・ルールを守る、生活道路に踏み込みすぎない、といった行動が実効性の高い対策になります。

Q. インバウンドの欠点は何ですか?
A. 代表的なのは、混雑や地域負担の増加、マナー摩擦、、価格の納得感の揺らぎです。利点と欠点は表裏なので、人数だけでなく消費、混雑の偏り、受入の体制を同時に見て判断するのが安全です。

まとめ

  • インバウンドとは「外から内へ」で、観光では訪日需要、ビジネスでは顧客からの接点、コールセンターでは受電を指します
  • インバウンド需要とは、人数(JNTO)と消費()をセットで見ると判断が速くなります
  • メリットの裏にデメリットもあり、オーバーツーリズムやインバウンド価格は“目的と説明”が設計の鍵です

参考資料

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