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オーバーツーリズムとは?その意味と日本の事例・対策を紹介

「観光公害」と書かれたニュースの見出し
CoCoRo編集部

オーバーツーリズムとは、旅先で「人が多すぎる」が日常や環境、旅行体験まで揺らす状態を指します。週末の人気カフェに席が足りず、近所の人が入れなくなる――そんな光景が、町全体で起きるイメージです。この記事では「オーバーツーリズムとは何か」を簡単に整理し、起きる理由、日本(京都を含む)の事例、そして観光庁の考え方を踏まえた対策を、旅行者目線の段取りまで落として解説します。

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本記事のポイント

  • オーバーツーリズムの意味を理解し、誤解しやすい点(混雑=すべて悪、ではない)まで整理します。
  • 日本の事例(・白川郷・宮島など)を通して、何が問題になりやすいかを具体化します。
  • 観光庁の対策パッケージを軸に、自治体・事業者・旅行者それぞれが取りやすい対策を“やる順番”で示します。

オーバーツーリズムの意味は?日本語・英語・反対語も解説

オーバーツーリズムとは、特定の地域や時期に観光客が集中し、地域住民の生活の質や自然環境、景観、そして旅行者自身の体験の質まで悪化しうる状態です。国際機関のUN Tourism(旧UNWTO)が2018年に公表したレポートでは、「住民の生活の質、または訪問者の体験の質に対して、観光が過度に与える負の影響」といった趣旨で定義が整理されています。

ここで大事なのは、単なる「人が多い」だけでは判断できない点です。受け入れ側の道路・交通・トイレ・ごみ処理・案内の体制が追いつくか、住民の納得感があるか、混雑が一部スポットに偏っていないか。こうした許容範囲を超えたときに、オーバーツーリズム問題として表面化しやすくなります。

五感で言うと、駅前のバス停で人の波が途切れず、エンジン音とスーツケースの転がる音が重なるような状態が、毎日続くイメージです。少し不安になりますよね。だからこそ「何が限界を超えているのか」を切り分けるのが第一歩です。

用語の整理

  • 英語:一般に Overtourism
  • オーバーツーリズムを日本語で何といいますか?:代表的には「観光公害」。文脈によって「観光過剰」「観光過密」なども使われます。
  • オーバーツーリズムの反対語は?:対義語として「アンダーツーリズム(undertourism)」が使われることがあります。ただし、学術的に定義が一枚岩ではないため、「観光が少なすぎて地域経済が回らない状態」を指す言葉として理解しておくと良いでしょう。

オーバーツーリズムはなぜ今増えた?オーバーツーリズム問題の現状を数字でつかむ

オーバーツーリズムは現象なので、背景は一つではありません。近年の日本では、訪日客の回復・増加に加え、SNSで特定スポットが一気に拡散されること、移動のしやすさ、日帰り集中などが重なりやすくなっています。

数字で押さえると、状況が立体的になります。日本政府観光局()が発表した2024年の訪日外客数は3,686万9,900人で過去最多となりました(JNTO発表、2025年1月公表)。観光庁の「・観光消費動向調査 2024年年間値(確報)」(、2025年公表)でも、旅行消費の動きが示されています。人数と消費の両方が動くと、観光地の“受け入れ側の負荷”も同時に上がりやすいのが現実です。

ここでの目印は「人数の増加」そのものより、偏りです。

  • 時間の偏り:連休・週末・紅葉期・桜期、そして午前中の“映える時間”に集中
  • 場所の偏り:駅・有名寺社の参道・撮影スポットの一点集中
  • 手段の偏り:バス路線や狭い歩道に負荷が集中

観光は地域にとってプラスも大きい一方、偏りが大きいほど摩擦が出やすくなります。オーバーツーリズムとは、観光の良さと負担のバランスが崩れたサイン、と捉えると判断がしやすくなります。

インバウンドとは?どういう意味?

インバウンドとは、一般に「外国から日本を訪れる旅行(訪日旅行)」を指します。行政や統計では「訪日外国人旅行」などの表現も使われます。反対に、日本から海外へ行く旅行は「アウトバウンド」と呼ばれます。

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オーバーツーリズムの事例、日本(京都など)と世界の代表例

オーバーツーリズムとは、ニュースで聞く言葉から一歩進めて、「どの場面で、何が起きるのか」を具体で理解すると腹落ちします。ここではオーバーツーリズム事例として、旅行者の行動と衝突しやすいポイントに絞って見ていきます。

オーバーツーリズムが日本で起こっている場所は?

一例として、次のような場所で課題が語られやすいです(地域ごとに事情は異なります)。

  • 京都:市バス・主要観光地周辺の混雑、撮影や通行マナー、生活道路への流入などが焦点になりやすい。
  • 神奈川県・鎌倉(鎌倉高校前駅周辺など):撮影目的の来訪が一点に集中し、歩道の滞留や安全面が問題になりやすい。鎌倉市は秩序維持のための誘導体制強化を公表しています(鎌倉市、2025年12月公表)。
  • 岐阜県・白川郷(白川村):冬季イベントなど“限られた日”に需要が集中しやすく、完全予約制・チケット制などで受け入れを調整しています(白川郷観光協会、2025年9月公表の開催概要)。
  • 広島県・宮島(廿日市市):環境保全や受け入れ環境整備の財源として、宮島訪問税(1回100円)の仕組みが整備されています(廿日市市、2023年制度開始資料)。

旅行者としてのコツは、「有名=いつでも行ける」ではなく、ピークを避ける設計を先に入れることです。朝一番の到着を狙う、人気スポットは平日にずらす、同じエリアでも“裏道より公共交通+徒歩”に寄せる。こうした小さな工夫が、オーバーツーリズム問題の摩擦を減らします。

世界のオーバーツーリズムの代表例

世界の代表例としては、イタリア・ベネチアスペイン・バルセロナなどがしばしば挙げられます。歴史地区への日帰り集中、クルーズ寄港、短期滞在型の宿泊流通などが絡み、住環境や地域の機能(地元商店・住宅)への影響が論点になってきました。

ここでの判断の目印は、「景色が人気」だけでなく、生活のインフラが観光で押し流されていないかです。たとえば、地元の買い物動線・騒音・ごみ処理・家賃や用途の変化など、観光が“町の使い方”そのものを変えてしまう段階に入ると、対策は長期戦になります。

オーバーツーリズム対策、観光庁の方針と、旅行者ができること

オーバーツーリズム対策は「観光客を減らす」だけが答えではありません。観光庁は「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ」(令和5年10月18日 観光立国推進閣僚会議決定)を踏まえ、混雑・マナーへの対応、地方部への誘客、住民と協働した観光振興などを軸に支援事業を進めています(観光庁の公表資料・事業案内)。ここでは、現場で効く打ち手を“やる順番”で整理します。

1)まずは分散!時間・場所・移動手段をずらす

ポイント:人気スポットを詰め込みすぎていないか/移動がバス一本に依存していないか。
やる順番(旅行者)

  1. 行きたい場所を2系統に分ける(超人気+穴場寄り)
  2. 超人気は「朝か夕方」「平日」を優先
  3. 移動は地下鉄・鉄道+徒歩を組み合わせ、バス集中を避ける(地域によって最適解は変わります)

京都では、混雑緩和の一手として観光客の移動を分ける工夫が実装されています。例として、京都市は主要観光地に停車を絞った「観光特急バス」の運行開始を案内しています(京都市交通局・京都観光公式の発信、2024年)。こうした取り組みは、住民の足と観光の移動を“同じ器で奪い合わない”ための設計です。

2)次にルールとマナー。禁止より、納得の作り方

ポイント:撮影・私有地・・騒音の注意が出ているエリアか。
やる順番(旅行者)

  1. 撮影は「立ち止まる場所」を先に探す(歩道の真ん中に立たない)
  2. 私有地・生活道路に入り込まない(近道ほど要注意)
  3. ごみは基本的に持ち帰る想定で、袋を一つ用意する

環境面では、環境省が観光地でのポイ捨て防止・発生抑制を後押しするモデル事業を公表しています(環境省、2024年3月公表)。ごみ箱の設置だけでなく、行動変容や地域連携を組み合わせる発想は、オーバーツーリズム対策の現実に合っています。

3)必要な場所では「予約・人数管理・課金」も使う

ポイント:イベントや自然・文化資源で、受け入れ上限が明確な場所か。
白川郷のライトアップイベントのように、完全予約制・チケット制で受け入れを管理する例があります(白川郷観光協会、2025年9月公表)。また、宮島訪問税のように、受益に応じた負担で環境保全や受け入れ整備を支える仕組みもあります(廿日市市、2023年)。

旅行者側の段取りはシンプルです。

  • 先に「予約が必要か」を確認する
  • 予約が取れない場合は、無理に突っ込まず代替案へ切り替える
  • 課金(税・協力金)がある場所は、保全・整備の一部だと理解して気持ちよく払う

4)体調管理も旅の責任

オーバーツーリズムとは直接関係しないようで、実は旅の満足度と摩擦を左右するのが体調です。例えば温泉や入浴はリフレッシュに役立つ一方、「治る」といった断定はできません。混雑時ほど無理をすると湯あたりや疲労につながりやすいので、入浴は短めから、こまめな水分補給、体調が悪い日は休む。こうした自己管理が、結果的に周囲への負担も減らします。

よくある質問(Q&A)

  • オーバーツーリズムとはどういう意味ですか?
    観光客の集中が地域の暮らし・環境・景観、そして観光体験に負の影響を与えうる状態を指します。オーバーツーリズムとは“人数”だけでなく、“偏り”と“受け入れの限界”がポイントです。
  • オーバーツーリズムを日本語で何といいますか?
    よく使われるのは「観光公害」です。文脈によって「観光過剰」「観光過密」なども見かけます。
  • オーバーツーリズムが日本で起こっている場所は?
    京都、鎌倉、白川郷、宮島など、人気の集中やイベント集中が起きやすい地域で課題が語られます。ただし“同じ県内でも、場所と時間で状況が違う”点が重要です。
  • インバウンドとはどういう意味ですか?
    外国から日本を訪れる旅行(訪日旅行)を指します。訪日外国人旅行者、訪日客などの言い方もあります。
  • オーバーツーリズムの代表例は?
    世界ではベネチアやバルセロナ、日本では京都などが代表例として挙げられることが多いです。共通点は、限られたエリアや時間帯への集中が起きやすいことです。
  • オーバーツーリズムの反対語は?
    「アンダーツーリズム(undertourism)」が対義語として使われることがあります。観光客が少なすぎて地域経済が回りにくい状態、という理解が実務上は近いです。

まとめ

  • オーバーツーリズムとは、観光の集中が住民の生活・環境・旅行体験に負担を生む状態のことです。
  • 日本でも京都や鎌倉、白川郷、宮島などで、分散・・ルール整備といった対策が進んでいます。
  • 旅の計画は「ピーク回避→→予約確認」の順で整えると、オーバーツーリズム対策に自然と寄与します。
  • 「オーバーツーリズムとは何か」を知ることは、旅先と気持ちよく共存するための下準備になります。

参考資料

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