有馬温泉は、「日本三古泉」「日本三名泉」と名高い1400年の歴史をもつ温泉地です。豊臣秀吉など歴史上の人物をはじめ、古くから多くの人が湯治に訪れ、愛されてきました。そんな有馬温泉は初めての方でも移動・混雑・入り方・回り方で迷いにくいことも特徴です。ただし、神戸から近い一方で、坂のある町並みと泉質の個性が強く、行き当たりばったりだと満足度が落ちてしまいます。そこで、本記事では、日帰りでも宿泊でも失敗しないための方法をお伝えし、現地での移動や回り方まで解説します。
本記事のポイント
有馬温泉とは?どこの県?なぜ有名?
有馬温泉は何県にある?
有馬温泉は兵庫県にあり、神戸市北区の有馬エリアに広がる温泉地です。六甲山地の山あいに町がまとまり、徒歩で回れるサイズ感が魅力です。駅やバス停から中心部に入ると、石畳と坂道が連続します。訪れる際は歩きやすい靴を選ぶようにしましょう。
有馬温泉はなぜ有名?ヒントは二つの称号
有馬温泉が語られるときに外せないのが「日本三古泉」と「日本三名泉」です。有馬温泉は三古泉・三名泉の両方で語られる日本を代表する温泉地なのです。呼び方が似ていて混乱しがちですが、日本三古泉は古くから知られた温泉、日本三名泉は名湯の代表格としての通称です。
*ちなみに日本三大温泉という言い回しも見かけますが、実は定義が一定ではありません。
火山がないのに有馬で温泉が湧くのはなぜ?
有馬温泉は活火山の火口周辺にある温泉地ではありません。それでも高温の湯が湧く点が、地学的にも特徴として語られます。研究では、地下深部の流体の循環などが関与する見方が示されています。現地では複数の泉源(湧出ポイント)を見学できるので、ぜひ訪れてみてください。


有馬温泉はどのような方におすすめ?
有馬温泉は、さまざまな方におすすめの温泉地です。計画の立て方で、同じ町でも体験が変わります。
- 国内旅行者:週末の短期滞在、親世代との旅行、日帰り入浴+食べ歩き
- 訪日旅行者:神戸・大阪滞在からのアクセス重視、温泉マナーを知って安心して入浴
- 宿泊派:旅館での食事と湯を主目的に、観光は散歩の範囲で十分
迷ったら「日帰りは外湯+泉源散歩」「宿泊は旅館の湯+夜の町歩き」を軸に組むのがおすすめです。
有馬温泉の金泉・銀泉の違いと泉源めぐりの楽しみ方
有馬温泉の金泉はなぜ茶色い?有馬温泉の“名物湯”の正体

有馬温泉といえば金泉を思い浮かべる人が多いはず。金泉は鉄分と塩分を多く含むタイプとして紹介され、空気に触れて酸化することで赤褐色に見えます。湯上がりの保温感が語られますが、感じ方には個人差があります。体調が万全でない日は無理をしないようにしましょう。
有馬温泉の銀泉はどんな湯?

銀泉は、炭酸泉やラジウム泉として知られる無色透明の湯。入り方の順番でおすすめなのは「到着直後は銀泉→最後に金泉」にすることです。汗をかきにくい季節でも、金泉を先に入れると体が火照りやすい人がいます。短い滞在の方ほどこの順番がおすすめです。
有馬温泉の泉源スポット

有馬温泉観光では、泉源の見学も欠かせません。初めての人は、中心街から無理なく回れる順で押さえるようにしましょう。
- 天神泉源:街歩きの途中で寄りやすい泉源の一つ
- 御所泉源・妬泉源:泉源の物語と合わせて歩く趣を楽しめます
- 極楽泉源:高温の湧出が見られ、写真も撮りやすい
- 炭酸泉源・炭酸泉源公園:炭酸煎餅やサイダーを通して炭酸文化に触れ合う
入浴マナーと、湯あたり回避のために知っておきたいこと
訪日旅行者にも国内旅行者の方も、温泉のルールが分かると安心ですよね。有馬温泉に複雑なルールはなく、基本はシンプルです。
- 浴槽に入る前にかけ湯をして、汗や汚れを落とす
- タオルは湯に入れない(浴槽の縁に置く、頭にのせる)
- 長湯を避け、最初は短時間から慣らす
入浴後は「湯あたり」を避ける工夫を怠らないようにしましょう。到着後すぐに満腹で入らない、水分を先に取る、湯上がりに急に冷やし過ぎないように。持病や体調不安がある場合は、入浴の可否を医療機関に相談し、施設の掲示事項も確認してください。
有馬温泉のアクセスと街歩き・観光の回り方

有馬温泉へのアクセス、「電車・バス・車」の選び方

有馬温泉は、神戸・大阪からの近さ、アクセスの良さが強みです。電車は神戸電鉄有馬線の有馬温泉駅が玄関口になります。新幹線利用なら新神戸からの乗り継ぎや、バス利用を検討しましょう。
バス派は「有馬温泉バスターミナル」の周辺の乗降について事前に確認すると安心です。便によって予約制・全席指定があり、繁忙期は満席になりやすいからです。
有馬温泉の町並みは“坂”が主役、湯本坂を起点に

有馬温泉のまちなみは、商店街のにぎわいと、坂道の連続。湯本坂は「食べ歩き・土産・外湯」への動線が集中しているので、観光の際はこちらの湯本坂が中心となります。
有馬温泉のまち歩きモデルコース
- ねね橋・ねね像
- 袂石
- 湯けむり広場(太閤像)
- 善福寺
- 金の湯
- 温泉寺
- 有馬の工房
- 念仏寺
- 極楽寺
- 太閤の湯殿館
- 銀の湯
- 炭酸泉源
- 天神泉源
- 金の湯足湯
時間配分や体力、同行者と相談して魅力いっぱいの有馬温泉を満喫してくださいね。
有馬温泉の滝・公園・川沿いの自然スポット


滞在に時間の余裕があるなら、自然スポットを訪れるのがおすすめです。鼓ヶ滝周辺は静けさがあり、温泉街とはまた違う空気が楽しめます。瑞宝寺公園は紅葉の名所として知られ、短時間でも季節感を味わえます。有馬川親水公園は清流・有馬川沿いをゆったり散策できます。
有馬温泉の季節の見どころは「桜・紅葉」


春は有馬川沿いの桜、寺社の桜が散歩が外せません。秋は瑞宝寺公園の紅葉が人気です。イベントを狙うなら、有馬大茶会の開催情報もチェックしましょう。混雑が心配な人は、午前中に自然スポットを回り、昼過ぎに外湯へ行くのがおすすめです。
【有馬大茶会 概要】
太閤秀吉公は有馬温泉に度々訪れて心身を癒されていました。有馬に滞在のと きは、千利休らと茶会を催し、あるいは地元の人たちを招いて有馬の風流を楽しまれたようです。
このような故事にのっとり、昭和25年に茶の湯のこころと有馬温泉の風致を多くの方に 味わい楽しんでいただくために、太閤を偲ぶ「有馬大茶会」が始められました。
参考:第75回 11月2日(土)、3日(日・文化の日)豊公を偲ぶ 有馬大茶会(表千家)開催
雨の日や子連れの方々は文化施設もおすすめ

天候が崩れた日や小さな子ども連れは、屋内の文化施設がおすすめです。神戸市立太閤の湯殿館は、秀吉が造らせた「湯山御殿」の一部とみられる湯ぶねや庭園の遺構、瓦や茶器などの有馬の歴史・文化に触れられる施設です。また、「見る・聞く・遊ぶ・作る」の体験がある有馬玩具博物館は、豊かな発想とデザイン性に優れた良質なおもちゃが、国内外から集められています。切手文化博物館は郵便創業時から現代まで140余年の間に発行された普通切手・記念切手等を網羅した、切手の常設博物館です。
有馬温泉の日帰り・宿泊プランと旅館選び


有馬温泉の日帰りなら「金の湯/銀の湯/太閤の湯」を検討
有馬温泉は、日帰りでも泉質の違いを体験しやすい温泉地です。代表的な日帰り入浴は、金泉を楽しめる金の湯、銀泉系を楽しめる銀の湯、温泉テーマパーク型の太閤の湯。どれを選ぶかは、次の基準を参考にしてみてください。
| 迷ったときの目印 | 合う選択 | 現地の動き方 |
|---|---|---|
| 「まず有馬の定番を押さえたい」 | 金の湯 | 湯本坂→金の湯→泉源散歩 |
| 「さっぱり入って散歩もしたい」 | 銀の湯 | 先に銀の湯→街歩き→甘味で休憩 |
| 「雨でも長く過ごしたい」 | 太閤の湯 | 施設内で完結→時間に余裕が出たら町へ |
URL:有馬温泉を代表する日帰り温泉 | 金の湯 | 銀の湯
URL:有馬温泉 – 太閤の湯
有馬温泉の1泊2日モデルコースは「外湯+旅館の湯」
宿泊を入れるなら、外湯で比較を楽しみ、旅館の湯を整える場として使い分けるのがおすすめです。
- 1日目:到着→湯本坂で軽食→泉源めぐり→外湯→夕食
- 2日目:朝風呂→瑞宝寺公園や鼓ヶ滝→博物館→土産→帰路
外湯で金泉・銀泉の違いを体験しておくと、旅館での温泉時間がただ浸かるだけでなく、心の底から味わうことができるのです。
有馬温泉の旅館・ホテル・宿は「泉質」「食事」「歩きやすさ」で選ぶ

有馬温泉の宿選びは、「金泉」か「銀泉」のどちらを重視するか、そして予算や目的(温泉街散策、静寂など)で決めましょう。金・銀両方の温泉を持つ宿が充実しており、高台からは景色、街の中心は散策に便利です。宿泊は1〜2月、火曜日が比較的安価な狙い目です。
さまざまな旅行予約サイトでランキングやおすすめの旅館・ホテル・宿が紹介されていますが、有馬温泉観光協会の公式サイトの宿一覧もぜひ参考にしてみてください。金泉・銀泉の有無、部屋食、露天風呂付き客室などの条件で絞り込むのが効率的です。絞り込めたら、各宿の公式情報を確認しましょう。
有馬温泉の食べ歩き・お土産
有馬温泉の食べ歩きは、「酒まんじゅう」や賞味期限が5秒の「湯の花堂の炭酸せんべい」、あちこちのお店で販売している「ありまサイダー てっぽう水」が定番です。お土産には、定番の「炭酸せんべい」や金泉をイメージした「金泉焼」、甘い「大栗」が人気です。伝統的な「有馬人形筆」や「吉高屋」の入浴剤も喜ばれます。
有馬温泉の体験コンテンツは芸妓・工芸・釣り
有馬温泉では、伝統的な温泉体験に加えて、様々なものづくり体験やアクティビティを楽しむことができます。有馬芸妓の文化に触れられる場として芸妓カフェが紹介されており、有馬大茶会のような催しは、紅葉シーズンの目玉に。工芸では有馬籠などの手仕事があり、買う前に背景を知ると重入れが増すことも間違いなし。家族連れなら有馬ます池の釣り体験もおすすめです。
まとめ
- 有馬温泉は「日本三古泉」「日本三名泉」として語られる、歴史と温泉文化が色濃い温泉地
- 金泉と銀泉の違いを押さえると、外湯や旅館の温泉体験を比べて味わう旅が楽しめる
- 泉源めぐりと街歩きは、坂道前提でルートを決めると疲れにくいのでおすすめです
- 日帰り・宿泊ともに、アクセス手段と混雑のピークを先に見立て、最新の営業情報や条件は各施設の公式情報で確認するのが安心です
参考資料
- 有馬温泉(有馬温泉観光協会)「有馬温泉について(泉質・見どころ・宿・体験の入口)」
- 有馬温泉(有馬温泉観光協会)「交通アクセス(大阪・兵庫など)」
- 有馬温泉 金の湯・銀の湯「日帰り温泉の総合案内」
- 神戸市「有馬温泉駅(再整備の案内)」
- 神戸大学(研究紹介)「有馬温泉の成因に関する研究情報」
- 有馬玩具博物館「公式サイト」
- 切手文化博物館「公式サイト」
