ディライト株式会社は、神奈川県箱根町強羅でラグジュアリーオーベルジュ「ANDO HOTEL RETREAT 箱根強羅」を2026年9月1日に開業予定と発表しました。全宿泊プランにエステを組み込み、全11室に大涌谷から引く半露天の温泉を備える設計です。温泉地としての強羅の資源を、客室・食・美容・静けさの体験へ丁寧につなげている点は、宿泊事業者にとっても滞在価値の組み立て方を考える材料になります。
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本記事のポイント
- 2026年9月1日開業予定の「ANDO HOTEL RETREAT 箱根強羅」は、全11室に半露天の温泉を備え、全宿泊プランにエステを含める滞在設計です。
- 客室温泉、エステ、プライベートダイニング、サウナ、貸切風呂を組み合わせ、強羅の自然環境を静かなリトリート体験へ落とし込んでいます。
- 観光庁の宿泊旅行統計調査では2026年2月分の第1次速報値が公表されており、宿泊需要を読むうえでも最新値を確認しながら商品設計を見直す視点が重要です。
発表内容の整理

同施設は、箱根町強羅に開業予定のラグジュアリーオーベルジュです。客室数は11室、客室面積は49.1平方メートルから81.7平方メートルで、定員は2名から4名とされています。全客室に半露天の温泉を備え、ロビー&バーではチェックイン後のカフェタイムから夜のバータイムまで、ドリンクのフリーフローを提供する計画です。
出典:PR TIMES 【全プランエステ付・全室温泉付】箱根強羅にラグジュアリーオーベルジュ誕生
全プランにエステを含める意味
要点は、エステを追加販売の選択肢ではなく、滞在そのものの中核に置いていることです。宿泊プランにあらかじめ組み込むことで、ゲストは予約段階から「整う時間」を前提に旅程を考えやすくなります。現場側にとっても、チェックイン後の案内、施術枠、食事時間、貸切風呂やサウナの利用導線を一体で設計しやすくなる可能性があります。
箱根強羅は温泉、地形、眺望、静けさが滞在価値につながりやすい地域です。そこに美容や身体感覚のケアを重ねる設計は、単なる設備訴求に寄り過ぎず、滞在前後の気分まで含めて商品化しようとする丁寧な工夫がうかがえます。
全室温泉と小規模客室がつくる滞在密度
要点は、11室という小規模構成と全室温泉の組み合わせが、プライベート感を打ち出しやすいことです。大涌谷から引く湯を客室で楽しめるため、共用部に移動しなくても温泉地らしい時間を過ごせます。客室での食事に対応できるプライベートダイニング、貸切風呂、サウナも備える計画で、他者の視線を抑えた滞在を求める客層に届きやすい設計です。
観光庁の宿泊旅行統計調査は、2026年2月分の第1次速報値まで公表されています。宿泊事業者が新しい価格帯や体験型商品を検討する際には、過去の感覚だけでなく、こうした最新公表値を確認しながら、地域の曜日波動、客室単価、滞在目的の変化を見ていく姿勢が欠かせません。
食体験をリトリートの一部にする設計
要点は、オーベルジュとしての食の体験を、単独の夕食価値にとどめず、温泉やエステと同じ流れの中に置いていることです。発表では「地の力」をテーマにした鉄板焼きコースを提供するとされ、近隣地域の旬の恵みを五感で味わう構成が示されています。
宿泊現場では、食材の説明、香りや音の演出、提供テンポ、食後の過ごし方までが滞在満足に影響します。温泉とエステで身体を緩めたあとに食へ向かう流れは、館内で完結する高付加価値滞在をつくるうえで参考になる取り組みです。地域食材の扱い方が明確であれば、周辺生産者や観光地域との接点も生まれやすくなります。
箱根の地域づくりと高付加価値滞在
要点は、施設単体の魅力づくりと、地域全体の観光地マネジメントを分けずに考える必要があることです。観光庁は持続可能な観光地域づくりに向け、地方公共団体やDMOが中心となって、多面的かつ客観的なデータ計測と中長期的な計画に基づく観光地マネジメントを行う重要性を示しています。
また、観光庁の登録観光地域づくり法人の形成・確立計画では、神奈川県の地域連携DMOとして神奈川県観光協会やかながわ西観光コンベンション・ビューロー等が掲載されています。箱根強羅のような成熟した温泉地では、宿ごとの個性だけでなく、地域の混雑、交通、自然環境、周遊のあり方を踏まえた発信がより重要になります。
観光庁の持続可能な観光地域づくりに向けた取組でも、地域資源を生かしながら中長期で観光地を磨く視点が示されています。今回の施設も、温泉、山並み、食、静けさといった箱根の資源を館内体験へ丁寧につないでいる点が印象に残ります。
まとめ
ANDO HOTEL RETREAT 箱根強羅は、全室温泉、全プランエステ、食体験、プライベート性を重ねた小規模ラグジュアリーオーベルジュとして開業予定です。宿泊事業者にとっては、設備を個別に訴求するだけでなく、予約前から滞在後までの気分を一つの物語として設計する視点が学びになります。
箱根強羅という地域の力を借りながら、静かに過ごす時間、身体を整える時間、食を味わう時間を一体化している点に、発表元の細やかな意図が感じられます。今後は開業後の運営導線や地域連携の具体化にも注目したい施設です。
企業情報
- 施設名:ANDO HOTEL RETREAT 箱根強羅(アンドホテル リトリート 箱根強羅)
- 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1322-2
- 開業予定日:2026年9月1日
- 客室数:11室
- 運営発表元:ディライト株式会社
- 公式サイト:ANDO HOTEL RETREAT 箱根強羅 公式サイト
参考資料
- 観光庁『宿泊旅行統計調査(2026年2月分)』: 宿泊旅行統計調査
- 観光庁『登録観光地域づくり法人「登録DMO」の形成・確立計画(2026年1月8日)』: 登録観光地域づくり法人「登録DMO」の形成・確立計画
- 観光庁『持続可能な観光地域づくりに向けた取組(2025年6月17日)』: 持続可能な観光地域づくりに向けた取組


