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ポートピアホテルで本物のトナカイ体験 クリスマス宿泊プランの集客ポイント

トナカイのグリーティングタイム イメージ
CoCoRo編集部

ポートピアホテルが打ち出した本物のトナカイと触れ合えるクリスマス宿泊プランは、家族連れやカップルの心をつかむ「体験価値」を前面に押し出した取り組みです。この記事では、ポートピアホテルの事例を題材にしながら、ホテル・旅館の経営者や企画・販売担当者が、自施設の季節商品や体験型宿泊プランづくりにどう応用できるかを整理していきます。

この記事の目次
  1. 本記事のポイント(ポートピアホテル事例から学べること)
  2. ニュースの概要(ポートピアホテルの取り組み)
  3. 宿泊業にとってのポイント(ポートピアホテルの事例から)
  4. 背景と理由の整理(クリスマス需要とエリア連携)
  5. 具体的な取り組み・ニュース内容の解説(ポートピアホテルのプラン設計)
  6. 自社への活かし方のヒント(ポートピアホテル型クリスマスプランを応用するには)
  7. まとめ
  8. 企業情報
  9. 本リリースに関するお問い合わせ
  10. 参考資料

本記事のポイント(ポートピアホテル事例から学べること)

  • ポートピアホテルのトナカイグリーティング付宿泊プランの内容を整理し、どのように「ここでしかできない体験」に落とし込んでいるかをひもときます。
  • 近隣観光施設「神戸どうぶつ王国」との連携により、ポートピアホテルがエリア全体の回遊とクリスマス需要の取り込みをどう図っているかを読み解きます。
  • 自社で応用するために、「季節イベント×体験コンテンツ×地域連携」という考え方で、ポートピアホテルのような宿泊プランを設計する際のチェックポイントをまとめます。

ニュースの概要(ポートピアホテルの取り組み)

株式会社神戸ポートピアホテルは、2025年12月24日までの期間限定で、「【1日3室限定!】トナカイグリーティング付!神戸どうぶつ王国&宿泊プラン」を販売していると発表しています。対象は本館和室や南館サウスリゾートツイン・トリプル・フォース、和洋室、ファミリールームなど、グループ・ファミリー利用に適した客室タイプとしています。

このプランには、ポートアイランド内にある「神戸どうぶつ王国」の入場券に加え、クリスマスシーズン限定の「トナカイとのグリーティング体験」がセットになっています。本物のトナカイを間近に見て触れ合える体験は、西日本では神戸どうぶつ王国だけと説明しており、季節性と希少性を兼ね備えた内容といえそうです。

料金は朝食付き1名16,700円から(2名1室利用時)とされており、小学生以下を対象とした優待料金も用意しているとしています。さらに、ホテル館内レストラン・バーの10%優待券や、神戸どうぶつ王国で使用できるポテト引換券なども付帯し、館内消費と現地での飲食体験を促す構成です。

トナカイのグリーティングタイムは時間指定制で、平日は13:30〜、土日祝および12月24日・25日は12:30〜または15:30〜から選択できるようになっており、招待券を当日受付で整理券に引き換える運営方式を採用しているとしています。

宿泊業にとってのポイント(ポートピアホテルの事例から)

ポートピアホテルが押さえた「ここでしかできない体験価値」

ポートピアホテルの今回のプランは、「本物のトナカイに会える」という、強いストーリー性と写真映えする体験を中心に据えています。単なる「入場券付き宿泊プラン」ではなく、「トナカイグリーティング付」という一歩踏み込んだ体験を打ち出している点が特徴といえそうです。

宿泊業の立場で見ると、次のようなポイントが参考になります。

  • 宿泊自体を「イベント化」し、宿泊を選ぶ理由を明確にしている
  • 写真・動画に残りやすい体験のため、SNSでの二次的な拡散も期待できる
  • 子ども連れファミリーだけでなく、動物好きなカップル・友人グループにも訴求できる

ポートピアホテルのように、明快な「体験軸」を設けることで、単なる立地や価格での比較から一歩抜け出せる可能性があります。

「1日3室限定」の絞り込みが生む特別感とオペレーションの両立

本プランは1日3室限定とされています。これはマーケティング上の「レア感」を演出するだけでなく、現場のオペレーションを破綻させないための設計とも読み取れます。

  • 限定数を設けることで、館内の他顧客とのバランスを崩さずに特別対応がしやすい
  • フロントや予約担当が、トナカイグリーティングの時間帯・動線などを把握しやすい
  • 想定以上の予約が入っても「売り止め」で調整しやすい

人手不足が続く中で、ポートピアホテルのような「限定プラン」は、現場負荷を抑えつつ高付加価値商品を販売するひとつの解決策になり得ます。

ファミリー向け優待料金とレストラン優待の組み合わせ

ポートピアホテルのプランでは、小学生以下の優待料金を設定しつつ、館内レストラン・バーの10%優待券を付帯しています。これにより、

  • 「家族旅行には少し背伸びしたホテル」という心理的ハードルを下げる
  • 館内での飲食利用を促し、宿泊単価以外の収益も確保する
  • 子ども向けの楽しい思い出と、親世代の満足度を両立する

といった効果が期待できます。ポートピアホテルのように、客室収入だけでなく、館内消費も含めたトータルの顧客価値設計を意識しておくと良さそうです。

背景と理由の整理(クリスマス需要とエリア連携)

クリスマスシーズンは「体験消費」が伸びやすいタイミング

クリスマス時期は、物販だけでなく「体験消費」が高まりやすいシーズンです。ポートピアホテルのように、イベント性の高いコンテンツを宿泊と組み合わせることで、「ちょっと特別な1日を過ごしたい」というニーズを捉えやすくなります。

特に、以下のような層への訴求が期待できます。

  • 小さな子どもに「本物のトナカイを見せてあげたい」ファミリー層
  • イルミネーションやクリスマスイベントを楽しみたいカップル・友人グループ
  • 年末前に短期のリフレッシュ旅行をしたい近郊エリアの住民

ポートピアホテルのトナカイグリーティングは、こうしたニーズに対し、「動物×クリスマス×非日常体験」という分かりやすい打ち出しで応えていると考えられます。

近隣観光施設との連携で「滞在価値」を底上げ

神戸どうぶつ王国
神戸どうぶつ王国

同じポートアイランド内に位置する神戸どうぶつ王国とポートピアホテルが連携することで、1泊2日の行程全体にストーリーが生まれます。

  • 昼間は神戸どうぶつ王国で動物とのふれあいを存分に楽しむ
  • 夕方からはポートピアホテルにチェックインし、クリスマスらしい滞在を満喫する
  • 翌朝はホテルの朝食を楽しみ、ゆとりを持って帰路につく

このように、「エリア内の移動がしやすい」「屋内施設で天候の影響を受けにくい」という条件も、ファミリー層の安心感につながります。自施設だけで完結させるのではなく、ポートピアホテルのように近隣施設と一緒に「面」で滞在価値を設計していく発想は、地方の温泉地や観光地でも応用しやすい考え方です。

地域のにぎわい創出とブランド発信の観点

ポートピアホテルは、本プランを通じて「神戸・ポートアイランドの魅力発信」や「地域のにぎわい創出」にも貢献していきたいとしています。単なる売上向上だけでなく、

  • エリア全体で季節イベントを盛り上げる一翼を担う
  • 地域と協力して「冬の定番コンテンツ」を育てていく
  • 将来的にはリピーターや口コミによる来訪動機の拡大を目指す

といった長期的な視点を持つことが、結果的に自館のブランド価値向上にもつながっていくと考えられます。

具体的な取り組み・ニュース内容の解説(ポートピアホテルのプラン設計)

プラン名称と販売期間に込められたメッセージ

プラン名は「【1日3室限定!】トナカイグリーティング付!神戸どうぶつ王国&宿泊プラン」とされています。タイトルの中に、

  • 限定性(1日3室限定)
  • 目玉体験(トナカイグリーティング付)
  • 連携施設名(神戸どうぶつ王国)
  • 商品種別(宿泊プラン)

といった要素がすべて盛り込まれており、ポートピアホテル側が「何を売りにしたいのか」が一目で分かります。自館のプラン名を検討する際も、こうした情報の整理と優先順位付けは参考になりそうです。

販売期間は2025年12月24日までと明確に区切られており、クリスマスシーズンにフォーカスした季節商品として位置づけられています。長期的な通年プランではなく、期間を限定することで、「今年のうちに行っておきたい」という動機づけも強まりやすくなります。

ターゲットを意識した客室ラインナップ

対象客室として、本館和室、南館サウスリゾート(ツイン・トリプル・フォース)、和洋室、ファミリールーム、ファミリー和洋室が挙げられています。いずれも、

  • 子ども連れファミリー
  • 友人同士のグループ
  • ゆとりある滞在を求めるカップル

といった層の利用を想定したラインナップといえそうです。ポートピアホテルは、クリスマス=カップルという従来イメージにとらわれず、「ファミリーも含めた幅広い層」に門戸を開くことで、平日を含めた稼働の底上げを狙っている印象があります。

付帯特典の組み合わせ方

本プランに含まれる主な内容は次の通りです。

  • ホテル館内レストラン・バー10%優待券
  • 神戸どうぶつ王国の入場券
  • トナカイのグリーティングタイム招待券
  • ポテト引換券

ポートピアホテル側のメリットとしては、館内レストラン・バーの利用増加による付帯収入の拡大が期待できます。一方、神戸どうぶつ王国にとっても、入場者数の増加や売店での購入機会拡大というメリットがあります。

このような「お互いの収益ポイントを意識した特典設計」は、自館と周辺施設の両方にとって持続しやすいスキームにつながります。ポートピアホテルの事例を参考に、自館の近隣にある施設と「どのような組み合わせがWin-Winになるか」を考えてみると良いかもしれません。

利用時間指定と整理券方式による混雑コントロール

トナカイのグリーティングタイムは時間指定制で、曜日によって複数時間帯から選べるようになっています。また、当日は受付で招待券を整理券に引き換える運用とされており、現地での混雑や行列をできるだけコントロールしようとする意図がうかがえます。

  • グリーティング時間帯を分散させることで、一極集中を避ける
  • 宿泊客の滞在スケジュールを組み立てやすくする
  • 動物への負担を軽減し、動物福祉にも配慮する

といった観点も含め、体験コンテンツを設計する際の参考になるポイントと考えられます。ポートピアホテルのような「時間帯指定+整理券」の仕組みは、小規模旅館での館内イベントや体験教室でも応用可能です。

自社への活かし方のヒント(ポートピアホテル型クリスマスプランを応用するには)

1. 誰のどんな「特別な1日」に寄り添うプランかを決める

まずは、ポートピアホテルのようにプランのターゲットを明確にすることが重要です。

  • 子どもに季節の思い出を作りたいファミリー
  • 記念日やプロポーズなど特別な夜を過ごしたいカップル
  • 友人同士で写真映えする旅行をしたい若年層

自館の立地や客層から、どのターゲットが最もフィットしそうかを決めたうえで、「その人たちにとっての特別な1日とは何か」を具体的にイメージすると、ポートピアホテルのようにプランのストーリーが組み立てやすくなります。

2. 近隣施設や地域資源と組み合わせて「体験」を作る

ポートピアホテルは、同じポートアイランドの神戸どうぶつ王国と組み合わせることで、トナカイグリーティングという強い体験価値を実現しています。自館周辺を見渡してみると、次のような資源が眠っているかもしれません。

  • 動物園・水族館・テーマパーク・植物園
  • 地元のイルミネーションイベントや冬祭り
  • 地域の工房や食体験(パン作り、スイーツ作り、郷土料理)
  • 教会や神社でのライトアップ・音楽イベント

これらと宿泊を組み合わせることで、「宿泊+○○体験」という分かりやすい商品設計が可能になります。ポートピアホテルのように、単なる「チケット付き」ではなく、グリーティングや限定特典など一歩踏み込んだ体験要素を加えられると、より印象に残るプランになりそうです。

3. オペレーションを見据えた「限定数」と時間設計

1日あたりの販売数や体験時間帯をどう設定するかは、現場の負荷に直結します。ポートピアホテルのように、

  • 1日の販売室数をあらかじめ決めておく
  • 混雑が集中しそうな時間帯はあえて避ける
  • 他の宿泊プランとのバランスを見ながら、販売枠をコントロールする

といった工夫を行うことで、「売って終わり」ではなく「無理なく続けられるプラン」として定着させやすくなります。特に人手が限られる旅館・小規模ホテルでは、最初から「できる範囲」に絞り込むことが長続きのポイントです。

4. プラン名と写真で「何が特別なのか」を即座に伝える

ポートピアホテルのプラン名は、特典内容がそのまま伝わる構成になっていました。自館でプラン名を付ける際も、

  • 限定性(◯日限定・◯室限定・期間限定)
  • 体験内容(グリーティング、ナイトツアー、ワークショップなど)
  • 連携先の名称(動物園名、イベント名など)

といった情報を盛り込みつつ、長すぎない範囲で整理することが大切です。また、動物やイルミネーションなど写真映えする要素がある場合は、ポートピアホテルのようにメインビジュアルでしっかり伝えることで、OTAや自社サイト上でのクリック率向上も期待できます。

5. 従業員にとっても「楽しい企画」にする

最後に、ポートピアホテルのような季節性の高いプランは、従業員エンゲージメントの観点でも活用できます。例えば、

  • クリスマスの装飾や写真スポットづくりをスタッフと一緒に考える
  • トナカイや動物にまつわる豆知識を共有し、お客様との会話のきっかけにする
  • SNS投稿用の写真撮影をスタッフがサポートする仕組みを作る

といった工夫により、「現場にとっても楽しみな企画」に変わっていきます。ポートピアホテルの取り組みをヒントに、現場のアイデアを巻き込みながら季節プランを育てていく視点も持っておくと安心です。

まとめ

  • ポートピアホテルの「トナカイグリーティング付」宿泊プランは、本物のトナカイとの触れ合いと神戸どうぶつ王国との連携により、「クリスマス×体験価値×地域資源」を組み合わせた好例といえそうです。
  • 販売期間や1日3室限定という設計、ファミリー向け優待料金やレストラン優待の組み合わせにより、顧客満足と館内消費の両立、さらにはオペレーション負荷のコントロールを図っている点が参考になります。
  • 自館で応用する際は、ポートピアホテルの事例にならい、「誰のどんな特別な1日か」を明確にしつつ、近隣施設との連携や限定枠の設定、プラン名・写真での打ち出し方などを整理しておくと安心です。
  • こうした季節限定プランを、ポートピアホテルのように従業員も楽しめる企画として育てていくことは、人材定着やエンゲージメント向上という意味でも有効な選択肢になります。

企業情報

  • 会社名:株式会社神戸ポートピアホテル
  • 所在地:兵庫県神戸市中央区
  • 代表者名:総支配人 伊藤 剛
  • 事業内容:ホテル運営事業(宿泊・宴会・レストラン・バー等)
  • 公式サイト:神戸ポートピアホテル公式サイト

本リリースに関するお問い合わせ

参考資料

本文中で公的資料を直接参照していないため、省略します。

出典:PR TIMES『【ポートピアホテル】 本物のトナカイと出会える、特別な宿泊プランが登場。トナカイグリーティング付!神戸どうぶつ王国&宿泊プラン(~12/24まで)』https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000339.000040183.html

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