東京・六本木に、カルチャーとビジネスの両面から滞在を支える「BASE LAYER HOTEL ROPPONGI」が2026年12月28日に開業予定です。アートに親しむ街の時間と、客室で心身を整える時間をつなぐ構成は、都市型ホテルが地域の魅力を滞在体験へ取り込む際の一つのヒントになりそうです。
観光庁(国土交通省)『令和8年版観光白書(概要版)』では、観光白書・観光動向を考える際に、地域資源を単体で見せるだけでなく、受入環境や周辺事業者との連携まで含めて磨き上げる視点が示されています。今回の発表も、施設の魅力を地域での過ごし方や移動導線と結びつけて伝える点で、宿泊事業者が滞在価値を組み立てる参考になります。

本記事のポイント
- BASE LAYER HOTEL ROPPONGIは、六本木駅から徒歩圏の立地に全64室で開業予定です。
- アーティストとの協働による展示空間、屋上アート空間、バーを備え、街での過ごし方とホテル滞在を結びます。
- プライベートサウナ付き客室を含む多様な客室構成により、出張、一人旅、グループ滞在までを見据えています。
発表内容の整理

fav hospitality group株式会社と株式会社GREENINGは、東京エリア初のBASE LAYER HOTELとして、BASE LAYER HOTEL ROPPONGIを六本木に開業します。今回の発表は開業前段階の案内であり、予約は2026年8月5日から受け付けています。
施設は全6タイプ・64室を予定し、コアラマットレス、FRUIT OF THE LOOMのリネン類、cadoの空気清浄機などを備えます。一部客室にはathletiaのバスアメニティを採用し、プライベートサウナと水風呂を備えた客室も用意されます。
館内にはアーティストと協働する展示空間のほか、屋上アート空間とバーを設ける計画です。日中の美術館・ギャラリー巡りから夜の街の時間まで、六本木で得た刺激を滞在の中で受け止め直す場として設計されている点が特徴です。
出典:PR TIMES カルチャーとビジネスが交差するホテル「BASE LAYER HOTEL」が六本木に12月28日(月)開業
六本木の街の時間を滞在価値へつなぐ
六本木は、美術館やギャラリー、飲食店、ナイトカルチャーが近接するエリアです。ホテル内に展示空間を設ける今回の構想は、館内を単なる休息の場にとどめず、街での体験を継続させる接点として位置づける試みといえます。
東京都産業労働局は、宿泊施設と体験型観光提供事業者が連携して文化体験を企画する取組を支援しています。宿泊施設が地域の文化資源へ案内する役割を担うことは、滞在時間の充実と地域との関係づくりの両方につながります。展示やバーの運営でも、地域の発信者や事業者との継続的な協働が、訪れる理由を育てる機会になるでしょう。
回復を支える客室設計とウェルネス
街を歩き、働き、夜まで過ごす都市滞在では、客室の快適性が翌日の行動を支えます。寝具、リネン、空気環境、バスアメニティを組み合わせ、さらに一部にプライベートサウナと水風呂を設ける設計からは、滞在後半の回復まで見据えた丁寧な考え方がうかがえます。
観光庁の「令和8年版観光白書(概要版)」は、宿泊業における人材確保と生産性向上を重要なテーマに掲げています。客室内で完結する体験を用意することは、ゲストの選択肢を広げるだけでなく、案内や館内移動の負荷を抑えながら満足度を高める運用設計にもつながります。

64室で受け止める出張と街遊びの多様性
BASE LAYER HOTEL ROPPONGIは、ダブル、ツイン、サウナ付き客室など全6タイプを用意し、一人旅からグループでの滞在までを想定しています。利用目的が異なる都市型ホテルでは、客室タイプごとに訴求軸を明確にし、予約導線でも違いを分かりやすく伝えることが重要です。
ビジネス需要とレジャー需要が重なる六本木では、平日・週末や滞在人数に応じた販売設計も欠かせません。客室の設備差を単なるグレード差として扱うのではなく、「休息を優先する日」「仲間と街を楽しむ日」といった滞在目的に結び付けて示すことで、選ばれる理由が伝わりやすくなります。
文化体験を継続的な地域連携へ育てる視点
アートとの協働は、イベントを一度実施するだけでなく、地域の作り手、周辺施設、来訪者との接点を積み重ねることで滞在の個性になります。観光庁の「持続可能な観光地域づくりのための事例集」でも、地域の関係者が課題や資源を共有し、観光による価値を地域へ還元する取組が紹介されています。
都市部のホテルにおいても、展示の背景や近隣の文化拠点への導線を分かりやすく伝え、反応を次の企画へ生かすことが大切です。BASE LAYER HOTEL ROPPONGIのように街の文化と共鳴する場をつくる取組は、地域の魅力を宿泊体験の中で自然に感じてもらうための参考になります。
まとめ
BASE LAYER HOTEL ROPPONGIは、六本木のアートや夜のカルチャーに触れる時間と、客室で回復する時間を一つの滞在として提案するホテルです。全64室の客室構成、サウナ付き客室、展示空間や屋上アート空間は、都市の多様な来訪目的に応えるための要素として注目されます。
宿泊事業者にとっては、地域資源との連携を館内の体験設計と販売設計へどうつなげるか、そして限られた人員でも快適な滞在を支える仕組みをどう整えるかを考える契機になりそうです。
企業情報
施設情報
- 施設名:BASE LAYER HOTEL ROPPONGI(ベースレイヤーホテル六本木)
- 施設所在地:東京都港区六本木七丁目17-15
- アクセス:東京メトロ日比谷線「六本木」駅2番出口より徒歩2分/都営大江戸線「六本木」駅4番出口より徒歩3分/東京メトロ千代田線「乃木坂」駅3番出口より徒歩9分
- 客室数:64室
- 付帯施設:屋上アート空間/バー
- 開業日:2026年12月28日(月)
- 予約受付開始:2026年8月5日(水)
運営会社
- 会社名:fav hospitality group株式会社(FHG HOTELS)
- 代表者:代表取締役 緒方 秀和
- 事業内容:クリエイティブ、テクノロジー、金融をつなぐホスピタリティ事業。「fav」「FAV LUX」「seven x seven」「edit x seven」「BASE LAYER HOTEL」等を展開
関連企業
- 共同事業者:株式会社GREENING(東京都渋谷区、取締役CEO:関口 正人)
参考資料
- 東京都産業労働局『宿泊施設を活用した文化体験等観光支援事業(令和6年度)』: 宿泊施設を活用した文化体験等観光支援事業
- 観光庁(国土交通省)『令和8年版観光白書(概要版)(2026年7月1日)』: 令和8年版観光白書(概要版)
- 観光庁(国土交通省)『持続可能な観光地域づくりのための事例集(公表資料)』: 持続可能な観光地域づくりのための事例集

