株式会社HESTA大倉のグループ会社である株式会社大倉クラブ&ホテルズは、静岡県賀茂郡東伊豆町の「HESTA RESORT伊豆」をリニューアルし、2026年7月13日にグランドオープンします。今回の発表は、客室や館内の改修にとどまらず、相模灘を望む立地を活かしながら「過ごすこと」そのものを旅の目的に近づける取り組みとして受け止められます。
宿泊旅行統計調査は2026年7月2日時点で2026年4月分の第1次速報が公表されており、宿泊旅行の動きを継続的に把握する重要な公式統計として更新されています。需要の量だけでなく、滞在中の過ごし方や地域での時間消費をどう設計するかが、宿泊施設の現場でも一段と大切になっています。
観光庁(国土交通省)『令和6年度 デジタルノマド受入に向けた環境及び体制整備に関わる実証事業 ナレッジ集』では、ワーケーションを考える際に、地域資源を単体で見せるだけでなく、受入環境や周辺事業者との連携まで含めて磨き上げる視点が示されています。今回の発表も、施設の魅力を地域での過ごし方や移動導線と結びつけて伝える点で、宿泊事業者が滞在価値を組み立てる参考になります。
本記事のポイント
- HESTA RESORT伊豆は、和モダンの館内設計、客室構成の見直し、滞在性を高めた共用空間を軸にリニューアルします。
- アウトドアラウンジや個室型キャンプ空間を導入し、天候や同行者構成に左右されにくい体験価値を打ち出しています。
- 今後のRVパーク整備構想は、伊豆エリアの周遊や長めの滞在を受け止める接点として、地域連携の余地を広げる取り組みです。
発表内容の整理

発表によると、HESTA RESORT伊豆は「ここで過ごす時間すべてが旅になるリゾートへ」をリニューアルコンセプトに掲げています。所在地は静岡県賀茂郡東伊豆町大川145-1で、相模灘を望むロケーションを活かしながら、館内デザインや滞在スタイルを見直します。
主な変更点は、落ち着きのある和モダンテイストを基調にした空間づくり、ロビーやパブリックスペースの滞在性向上、ファミリー・カップル・グループに対応する客室構成への更新です。加えて、エントランスには「HESTA Wellness Garden ~Outdoor Lounge~(仮称)」、館内の一部には「HESTA Wellness Garden ~Indoor Camp Lounge~(仮称)」を設ける計画です。
出典:PR TIMES 「HESTA RESORT伊豆」リニューアルオープンのお知らせ
海辺の立地を、滞在時間の設計に変える
今回のリニューアルで印象的なのは、眺望や自然環境を単なる付帯価値として扱うのではなく、館内での過ごし方に結び直している点です。相模灘を望む立地は、それだけで旅の記憶に残りやすい資源ですが、ロビーやパブリックスペースの滞在性を高めることで、チェックイン後の時間にも目的を生み出しやすくなります。
宿泊施設の現場では、客室単価や稼働だけでなく、館内での滞留、同行者ごとの過ごし方、天候変化への対応が満足度に影響します。HESTA RESORT伊豆のように「余白のあるホテル」を明確に打ち出すことは、滞在中の選択肢を増やし、ゲストが自分のペースで過ごせる環境を整える意味を持ちます。
アウトドア要素は、天候に左右されにくい体験へ広がる
アウトドアラウンジと個室型キャンプ空間の組み合わせは、海や自然を楽しみたい層だけでなく、キャンプには関心があるものの準備や天候への不安を感じるゲストにも届きやすい設計です。屋外と屋内の両方に体験の受け皿を持つことで、リゾートらしい開放感とホテルらしい安心感を両立しやすくなります。
観光庁(国土交通省)の「令和6年度 デジタルノマド受入に向けた環境及び体制整備に関わる実証事業 ナレッジ集」では、長めに滞在する層にとって、地域や施設内外の人とのつながり、活動できる場、周辺を楽しむプログラムが重要な要素として整理されています。HESTA RESORT伊豆の新しいラウンジ構想は、単なる設備追加ではなく、滞在中に人が集まり、過ごし方が自然に生まれる場づくりとして参考になります。
多様な客室構成が、同行者別の使いやすさを支える
ファミリー、カップル、グループに対応する客室構成への更新は、伊豆のリゾート需要を受け止めるうえで実務的な意味があります。旅行者の同行者構成が多様化するなかで、客室タイプの選びやすさは予約前の不安を減らし、滞在中の快適性にも直結します。
和室と洋室の双方で快適性を高める方向は、世代をまたぐ旅行にも向いています。小さな子ども連れや三世代旅行、友人同士の滞在など、同じ施設内で複数の使い方を受け止められることは、リゾートホテルにとって季節変動や客層の幅に対応する力になります。
地域連携と周遊の受け皿としての可能性
観光庁の登録観光地域づくり法人の一覧では、伊豆エリアに関連する地域連携DMOとして「美しい伊豆創造センター」が掲載されています。地域としての魅力発信や周遊促進が進むなかで、宿泊施設が自館の体験だけでなく、周辺地域へつながる入口になることは重要です。
発表では、今後の展開としてRVパークの整備も予定されています。車中泊やアウトドア旅行のニーズに応える動きは、鉄道や一般的な宿泊予約だけでは拾いきれない旅の形を受け止めるものです。東伊豆の自然、海辺の時間、周辺観光をつなぐ拠点として、宿泊施設が地域の滞在時間を伸ばす役割を担うことが期待されます。
まとめ
HESTA RESORT伊豆のリニューアルは、館内改修、客室の快適性向上、アウトドア体験、将来的なRVパーク構想を重ねながら、滞在そのものを楽しむリゾートへ進む内容です。海を望む立地を背景に、屋内外の過ごし方を丁寧に増やしている点に、現場でも参考になる取り組みが見られます。
宿泊事業者にとっては、地域資源をどう館内体験に翻訳するか、天候や同行者構成の違いをどう受け止めるか、長めの滞在や周遊につながる接点をどう整えるかという視点が得られます。HESTA RESORT伊豆の新しい展開は、伊豆の滞在価値をさらに広げる一歩として注目されます。
企業情報
- 株式会社HESTA大倉は、東京都千代田区に本社を置き、エネルギー事業、不動産業、建設業、リゾート・飲食事業などを展開しています。今回の施設は、グループ会社である株式会社大倉クラブ&ホテルズが運営する「HESTA RESORT伊豆」です。
- 会社名:株式会社HESTA大倉
- 代表者:代表取締役社長 広澤 克実
- 設立:昭和39年1月
- 本社:東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 霞が関ビルディング6階
- 施設名:HESTA RESORT伊豆
- 所在地:静岡県賀茂郡東伊豆町大川145-1
- 株式会社HESTA大倉 コーポレートサイト
参考資料
- 観光庁『宿泊旅行統計調査(2026年4月分)』: 宿泊旅行統計調査
- 観光庁『登録観光地域づくり法人「登録DMO」の形成・確立計画(2026年4月1日)』: 登録観光地域づくり法人「登録DMO」の形成・確立計画
- 観光庁(国土交通省)『令和6年度 デジタルノマド受入に向けた環境及び体制整備に関わる実証事業 ナレッジ集(令和7年5月)』: 令和6年度 デジタルノマド受入に向けた環境及び体制整備に関わる実証事業 ナレッジ集
