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別府 夕凪が7月3日開業 無人アパートメントホテルの滞在設計

別府 夕凪 しだれ柳が揺れる暖簾のエントランス
CoCoRo編集部

夕凪(べっぷ ゆうなぎ)が、2026年7月3日に大分県別府市野口中町で開業します。株式会社Next STAYが手がける全12室の無人アパートメントホテルで、ホテルの快適さとセカンドハウスの自由さをあわせ持つハイブリッド型の滞在施設として、カップルから最大8名のグループまでを受け入れます。

本記事では、別府 夕凪の開業内容を整理したうえで、別府エリアの宿泊データ、無人運営の要点、グループ滞在需要への向き合い方を、宿泊事業者の視点でまとめます。

本記事のポイント

  • 別府 夕凪は、別府駅徒歩4分の立地に2026年7月3日開業する全12室・5タイプの無人アパートメントホテルです。
  • 障子で仕切る和モダンの客室設計と、最大8名まで対応するグループ滞在の受け皿づくりに学びがあります。
  • 観光庁や別府市の最新データとあわせて、無人運営とセルフチェックインの運用論点を整理します。

発表内容の整理

別府 夕凪 デラックストリプルの客室
デラックストリプル|障子が仕切る、くつろぎと眠りの空間。

株式会社Next STAYは、2026年7月3日、大分県別府市野口中町5番31号に無人アパートメントホテルの別府 夕凪を開業すると発表しました。別府 夕凪とは、ホテルの快適さとセカンドハウスの自由さを融合させたハイブリッド型アパートメントホテルで、客室はスタンダードツインA・B、デラックスツイン、デラックストリプル、スイートフォースの5タイプ全12室で構成されます。定員は客室タイプにより2名から最大8名までで、グループや家族での滞在にも対応します。

客室はリビングと寝室を障子で仕切る設計を採用し、木素材と間接照明が織りなす和モダンの空間に、ローテーブルを中心としたリビングを備えます。エントランスにはシンボルツリーのしだれ柳と暖簾を配し、ダークブラウンのタイルと木格子の外観が住宅街の景観に溶け込むよう整えられています。

チェックインは15時からの暗証番号式セルフチェックインで24時間対応し、チェックアウトは10時までです。立地はJR別府駅から徒歩4分で、別府八湯のひとつである野口温泉も徒歩圏内にあります。予約は公式サイトのほか、楽天トラベル、じゃらん、Booking.com、Agoda、Expedia、Airbnbでオープニングプランが順次リリースされる予定です。

出典:PR TIMES しだれ柳が揺れる暖簾をくぐれば、別府に今夜の家がある。「別府 夕凪」2026年7月3日開業

別府 夕凪の開業が宿泊業に投げかける論点

別府 夕凪の開業は、グループ滞在の受け皿づくりと無人運営の両立をどう設計するかという、宿泊業の実務に直結する論点を投げかけています。温泉地の宿泊施設が2名利用を前提に組み立てられてきたなかで、3名以上のグループを正面から想定した客室構成は検討に値するテーマです。

第一の論点は客室構成です。全12室のうちデラックストリプルとスイートフォースの5室が3名以上を想定した客室で、1室で最大8名まで泊まれる設計は、家族旅行や友人グループ、三世代旅行といった、一般的なホテルの定員設定では取りこぼしやすい需要に応えるものです。ローテーブルを囲む団らんの場と、障子の先に静かな寝室が続く構成は、連泊やワーケーションにもなじみます。

第二の論点は、住宅街に立地する無人運営型の施設が、地域の景観や暮らしとどう調和するかです。しだれ柳と暖簾、木格子といった意匠で通りの風景に溶け込ませる設計からは、単に省人化を目指すのではなく、別府の温泉街の情緒を滞在体験の入口に据える丁寧な工夫がうかがえます。無人型であっても施設の顔をきちんとつくる姿勢は、現場でも参考になる取り組みです。

別府と全国の宿泊データが示す市場環境

公的データに照らすと、別府はインバウンドを中心に宿泊需要の裾野が広がっており、グループ対応型の客室供給が生きやすい環境にあります。

観光庁の宿泊旅行統計調査(2026年3月・第2次速報、2026年5月29日公表)によれば、全国の延べ宿泊者数は5,441万人泊(前年同月比2.0%減)で、うち外国人延べ宿泊者数は1,428万人泊と全体の26.2%を占めます。外国人延べ宿泊者数を三大都市圏と地方部で比べると、三大都市圏が前年同月比6.8%減となる一方で、地方部は3.2%増と地方への分散が進んでいる様子が読み取れます。大分県の外国人延べ宿泊者数も13万3,740人泊と前年同月比3.5%増でした。

日本政府観光局()の訪日外客統計では、2025年の訪日外客数は4,268万3,837人と前年比15.8%増で過去最高を更新しました。2026年は1月から5月の累計が1,793万6,000人(前年同期比1.1%減)と一服感もありますが、引き続き高い水準の訪日需要が続いています。

足元の別府市に目を向けると、別府市の2024年別府市観光動態要覧(2025年10月公表)では、2024年の宿泊客数は256万4,685人と前年比7.4%増で3年連続の増加となり、外国人観光客数は45万1,894人と前年比60.5%増でした。韓国や香港などアジア圏からの宿泊が中心です。駅から徒歩4分でありながら野口温泉にも歩いて通える別府 夕凪の立地は、こうした国内外の来訪の流れを受け止めるうえで大きな魅力として映ります。

無人運営の別府 夕凪を支える仕組みと運用の要点

無人アパートメントホテルの運営品質は、チェックイン導線、清掃体制、滞在中サポートの3点をどれだけ具体的に設計できるかで決まります。

別府 夕凪のチェックインは暗証番号式で24時間対応のため、到着前の案内で暗証番号の受け取り方、館内ルール、ゴミ出しや騒音への配慮を明確に伝える導線が重要になります。多言語での事前案内やチャット対応をそろえておけば、韓国や香港を中心とするインバウンドのグループにも安心感を届けられます。『旅館向け インバウンド受入ポイント集』(2025年3月)でも、施設の写真だけでなく滞在中の体験や1日の流れを事前に示す情報提供が外国人ゲストの安心につながると整理されており、スタッフと対面しない無人型施設ほど事前情報の設計が効いてきます。

運営面では、観光庁『生産性向上のためのハンドブック 宿泊事業者における経営改善マニュアル』(令和7年3月)が示すように、どの業務を人が担い、どこをシステムで代替するかを可視化することが出発点になります。無人運営は人件費を抑えられる一方で、清掃やリネン、障子や木素材のメンテナンス、トラブル時の駆けつけ体制といった現場業務の外部化と品質管理が成果を左右します。KPIとしては、客室稼働率に加えて、1室あたり宿泊人数、平均泊数、清掃1回あたりのコスト、レビュースコアを合わせて追うと、グループ型・滞在型ならではの収益構造を把握しやすくなります。

留意点としては、障子や木素材は滞在体験の核である一方、破損や汚れが生じた際の対応方針をあらかじめ決めておく必要がある点が挙げられます。また、最大8名規模のグループ滞在では、近隣住民への音の配慮をハウスルールとしてどう伝えるかも運用上の論点になります。

自社施設でグループ滞在需要を取り込むヒント

別府 夕凪の発表から持ち帰れるのは、施設を新築しなくても、客室の使い方と導線の見直しでグループ滞在需要に近づけるという視点です。

短期的には、既存客室のコネクティング利用や和室の定員設定を見直し、3名以上のグループをどこまで受け入れられるかを棚卸しすることから始められます。あわせて、予約サイトの掲載写真をリビングや団らんの場面が伝わる構成に変えるだけでも、グループ層への訴求は変わってきます。

中期的には、フロント業務の一部にセルフチェックインを組み合わせ、深夜帯の省人化から試す方法があります。まずは1〜2室を家族・グループ向けの滞在型客室と位置づけて実験し、稼働と清掃コストの変化を確認しておくと安心です。周辺の温泉や飲食店と組み合わせた滞在案内を整え、館内サービスを増やさずに滞在価値を高めるという選択肢もあります。

まとめ

  • 別府 夕凪は、2026年7月3日に別府駅徒歩4分で開業する全12室・5タイプの無人アパートメントホテルです。
  • 障子で仕切る和モダン客室と最大8名対応の設計は、グループ・長期滞在需要の受け皿づくりの参考になります。
  • 別府市の宿泊客数は3年連続で増加しており、地方部のインバウンド増加とあわせて追い風が続いています。
  • 自社では客室の定員設定や掲載写真の見直しから始め、セルフチェックインは深夜帯などの部分導入から試しておくと安心です。

企業情報

  • 施設名:(べっぷ ゆうなぎ)
  • 所在地:大分県別府市野口中町5番31号
  • 開業日:2026年7月3日
  • 施設形態:ハイブリッド型アパートメントホテル(全12室・5タイプ、最大8名)
  • チェックイン/チェックアウト:15:00〜(暗証番号式セルフチェックイン・24時間対応)/〜10:00
  • :JR別府駅より徒歩4分
  • 運営会社:株式会社Next STAY(福岡県福岡市博多区東光1丁目3-11 やますえ東光ビル2階)
  • 代表取締役:笠 清太
  • 設立:2018年7月11日
  • 事業内容:ホテル運営代行、ホテル開業支援、ホテル運営収支改善サポート
  • 株式会社Next STAY 公式サイト
  • 施設ページ:別府 夕凪 公式ページ

参考資料

本記事は、公開されている情報(プレスリリース、公式サイト、官公庁等の公的資料を含む)を基に、宿泊業の実務に役立つ観点からCoCoRo編集部が独自に整理・解説したものです。記事内で取り上げる商品・サービス・施設・取り組み等は、発表元のホテル・旅館(および関係事業者)から個別の許諾、監修、承認を受けて作成したものではなく、またPR TIMESを含む配信媒体や発表元との提携・推奨・広告・販売促進を意図または示唆するものでもありません。

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