楽天ステイ株式会社は、兵庫県豊岡市城崎町に「Rakuten STAY TERRACE 城崎リバーサイド」を2026年7月23日に開業します。円山川に面した全24室の滞在型施設として、温泉地への周遊と、川辺で過ごすプライベートな時間を両立させる設計が特徴です。
観光庁(国土交通省)『令和8年版観光白書(概要版)』では、観光白書・観光動向を考える際に、地域資源を単体で見せるだけでなく、受入環境や周辺事業者との連携まで含めて磨き上げる視点が示されています。今回の発表も、施設の魅力を地域での過ごし方や移動導線と結びつけて伝える点で、宿泊事業者が滞在価値を組み立てる参考になります。
本記事のポイント
- 全室を円山川に向け、テラス、客室専用風呂、キッチンを組み合わせたグループ滞在に対応します。
- 愛犬同伴、サウナ、スポーツコラボレーションなど、旅の目的に応じて選べる客室構成を整えています。
- 地域資源を滞在体験へつなぐ際は、周遊情報と受入事業者の連携を含めて設計することが重要になります。
発表内容の整理

施設は円山川沿い、玄武洞のあるエリアの対岸に位置し、4階建て・全24室で構成されます。城崎温泉街から車で約7分、JR玄武洞駅から徒歩約7分という立地です。最大160平方メートル・定員12名の客室を含み、全室にテラス、客室専用風呂、プロジェクター、キッチン設備を備えます。
最上階の一部客室には、富士山溶岩を用いたサウナと水風呂、円山川を望む外気浴スペースを設置します。また、小型犬から大型犬まで受け入れる客室を7室用意し、その一部にはメゾネットと専用ドッグランを備えます。ヴィッセル神戸と連携した客室、但馬牛や八鹿豚などを使う食事付きプランも展開されます。
チェックイン・チェックアウトはエントランスのタブレット端末で行い、客室はスマートロックに対応します。セルフサービスを基盤にしながら、広い客室と食事準備を組み合わせることで、家族や友人同士が時間に縛られにくい滞在をつくる工夫がうかがえます。
出典:PR TIMES 楽天ステイ、兵庫県豊岡市に「Rakuten STAY TERRACE 城崎リバーサイド」をグランドオープン
円山川の景観を滞在時間へ変える客室設計
温泉地の宿泊では、外湯やまち歩きに加え、宿で過ごす時間そのものの魅力をどう高めるかが差別化の軸になります。本施設はテラス、リバービュー、客室専用風呂を一体で設け、円山川の景観を到着時だけでなく、食事や入浴、くつろぎの時間にも感じられる構成としています。地域の自然を客室体験へ丁寧につなぐ考え方は、滞在時間の価値を伝える際の参考になります。
多様な旅の目的に応える選択肢
愛犬同伴客室、サウナ付き客室、スポーツチームと連携した客室は、同じ目的地でも異なる旅行動機に応える選択肢です。とくに犬連れ旅行では、室内備品だけでなく、移動や排泄、屋外で過ごす場所まで想定した受入環境が安心感につながります。客室ごとの特徴を予約段階で分かりやすく示し、利用条件や備品を整えることは、現場の案内負荷を抑えるうえでも重要です。
地域資源との周遊を深める拠点に
豊岡市は大交流ビジョンにおいて2030年度を目標年次とし、来訪者の推奨意向や観光による地域経済への波及を重視しています。円山川や玄武洞、城崎温泉街といった近接する資源を、宿泊施設が周遊の入口として案内できれば、地域で過ごす時間と消費の広がりに結び付きます。
観光庁の「ATWS2023を契機としたアドベンチャーツーリズムの推進に向けたヒアリング・アンケート調査結果」では、自然・歴史・文化などを有機的につなぎ、地域で提供できる体制を整える必要性が示されています。宿が景観や温泉を提供するだけでなく、地域の案内人、交通、体験事業者と情報をつなぐことで、初めての来訪者にも土地の背景が伝わりやすくなります。
省力化と滞在品質を両立する運営の視点
タブレットによる手続きとスマートロックは、到着・出発時の導線を簡潔にし、スタッフが滞在前後の案内や例外対応に集中しやすい仕組みです。観光庁の令和8年版観光白書(概要版)は、宿泊業における人材確保と生産性向上を主要な論点に掲げています。非対面化を目的に終わらせず、客室設備の使い方、食事の準備、地域案内を分かりやすく届ける設計と組み合わせることが、滞在の満足感につながります。
山陰海岸の広域観光と接続する可能性
環境省によると、山陰海岸国立公園は京都の網野海岸から鳥取砂丘まで東西約75キロメートルに及びます。豊岡市の宿泊拠点は、城崎温泉だけで完結しない広域周遊の起点にもなり得ます。連泊客には、天候や移動手段に応じて川、海岸、地質、食文化を結ぶ提案を用意することで、地域の多面的な魅力を伝えやすくなるでしょう。
まとめ
Rakuten STAY TERRACE 城崎リバーサイドは、円山川の眺望を核に、温泉、食、愛犬同伴、サウナ、グループ利用を組み合わせた宿泊施設です。地域資源を客室内の体験と周遊へつなげ、デジタル導線で運営を支える構成は、城崎エリアでの新しい滞在の選択肢として注目されます。地域の事業者と案内を連携させることで、豊岡で過ごす時間をさらに豊かにする役割が期待されます。
企業情報
- 運営:楽天ステイ株式会社(楽天グループ株式会社)
- 施設案内: Rakuten STAY TERRACE 城崎リバーサイド 特設ページ
参考資料
- 豊岡市『豊岡市大交流ビジョンを策定しました(2030年度)』: 豊岡市大交流ビジョンを策定しました
- 環境省『山陰海岸国立公園(最新公表ページ)』: 山陰海岸国立公園
- 観光庁(国土交通省)『令和8年版観光白書(概要版)(2026年7月1日)』: 令和8年版観光白書(概要版)
- 観光庁(国土交通省)『ATWS2023を契機としたアドベンチャーツーリズムの推進に向けたヒアリング・アンケート調査結果(2024年3月)』: ATWS2023を契機としたアドベンチャーツーリズムの推進に向けたヒアリング・アンケート調査結果
