ホテルの雑学

ホテル客室のバゲージラックとは何か、名前と理由と使い方を解説

ホテル客室のバゲージラックとは何か、名前と理由と使い方を解説
CoCoRo編集部

ホテルの客室にある椅子のような台を、何に使うのか迷ったことはないでしょうか。ホテルの客室にある折りたたみ式の台のような家具は、バゲージラックと呼ばれ、スーツケースなど大きな荷物を床に直接置かずに開け閉めできるようにするための荷物置きです。椅子のような形をしていますが、腰掛けるための家具ではありません。

ただし、この家具の呼び方は一つに定まっておらず、ラゲージラックやスーツケーススタンドなど複数の名称が併存しています。また、体重を支えることを想定した構造ではないため、椅子として座ると破損や転倒につながるおそれがあります。まずは名称と本来の用途から確認していきます。

そこで本記事では、バゲージラックの名称と役割、床に荷物を置かないことの意味を解説していきます。客室の使い方が気になる方は、ぜひご参考にしてください。

この記事でわかること

  • バゲージラックの正式な名称と本来の用途
  • 腰掛ける家具ではない理由
  • 荷物を床に直接置かないことが衛生面で持つ意味
  • 客室にない場合の代わりになる場所

バゲージラックとは何か

バゲージラックとは、スーツケースやトランクなど比較的大きな荷物を置くための台のことです。ホテル業界では客室備品として定着した名称であり、折りたたみ式と固定式の2種類があります。

旅館業法施行令第1条第1項は8つの号で客室の基準を定めており、第3号が適当な換気と防湿の設備を求めていますが、荷物置きの設置までは定めていません。バゲージラックは法令上の義務ではなく、客室を清潔に保つために各施設が用意している備品です

ホテル業界の用語集での定義

専門学校日本ホテルスクールが一般財団法人日本ホテル教育センターの協力のもとで公開している用語集では、バゲージ・ラックはトランクやスーツケースなど比較的大きな荷物を置くための台と定義され、折り畳み式と固定式があるとされています。ホテル予約サイトのホテリスタが運営する用語集でも、スチール製や木製のものがあり、バゲッジスタンドとも呼ばれると説明されており、業界内で共通の理解がある備品だと分かります。

床に荷物を置かないための工夫

スーツケースを直接床に置いて開けると、外側についたゴミやホコリが客室の床や中身に移りやすくなります。高さのある台の上で開閉すれば、立ったまま中身を取り出せるうえ、衣類や小物の出し入れがしやすくなります。バゲージラックは、この動線と衛生面の両方に配慮した備品だといえます。

呼び方が複数ある背景

バゲージラックという呼び方は広く使われていますが、唯一の正式名称というわけではなく、素材や地域、販売店によって呼び方が変わります。

英語表記に由来する複数の呼称がある

荷物を意味する英語のバゲージまたはラゲージに由来し、ラゲージラック、バゲージスタンド、トランクラック、スーツケーススタンドなど、複数の呼び方が確認できます。呼び方は違っても、いずれも同じ位置づけの荷物置きを指しています。本記事ではバゲージラックという呼称を軸に説明します。

折りたたみ式と固定式の違い

折りたたみ式は、使わないときにクローゼットの中や壁際に収納できるため、限られた客室スペースを有効に使えます。固定式は常に広げた状態で置かれており、客室のレイアウトや広さによってどちらを採用するかが分かれます。

椅子だと誤解されやすいが座る家具ではない

バゲージラックは折りたたみ椅子に似た見た目をしているため、椅子だと思い込んで座ってしまう人が一定数います。しかし構造上は荷物の重さを支えることを前提に作られており、人が座ることは想定されていません。

SNSでは椅子だと思っていたという声が見られる

ライフスタイルメディアのmacaroniが紹介した利用者の声には、椅子だと思って座っていた、濡れたタオルを干していた、翌日着る服を置く場所だと思っていたなど、本来の用途とは異なる使い方をしていたという体験談が複数見られます。これらは統計調査ではなく個人の体験談の紹介であり、利用実態を網羅した調査結果ではない点に注意してください。

座ると破損や転倒のおそれがある

ホテル業界情報を扱う専門媒体では、バゲージラックは人の体重を支える設計にはなっておらず、座ってしまうと破損や転倒などの事故につながるおそれがあると案内されています。荷物の重さと人の体重では想定している負荷が異なるため、腰掛けたい場合は室内の椅子やソファを使うのが安全です。

名称と用途は業界内でおおむね共通している

呼び方は複数あるものの、荷物を置くための台であるという用途そのものは、専門学校の用語集とホテル予約サイトの用語集の両方で一致しています。呼称の揺れはあっても、本来の役割について大きな解釈の違いはないといえます。

正しい使い方と注意点

バゲージラックを本来の用途で使うと、荷造りや荷ほどきが楽になります。チェックインしてまず荷物を置く場所を決めておくと、滞在中の動線もすっきりします。次のポイントを押さえておくと安心です。

  • スーツケースやボストンバッグなど、開閉して中身を出し入れする荷物を置く台として使う。
  • 座ったり上に立ったりしない。腰掛けたいときは室内の椅子やソファを使う。
  • 濡れたタオルや衣類を干す用途は想定されていないため、必要であれば浴室のタオルバーなど別の場所を使う。
  • 折りたたみ式の場合、片づけるときは無理な力を加えず、ゆっくり畳んで元の位置に戻す。

まとめ

  • ホテルの客室にある折りたたみ式の台はバゲージラックと呼ばれ、スーツケースなど大きな荷物を置くための備品です。
  • ラゲージラックやスーツケーススタンドなど呼び方は複数あり、業界で統一された正式名称は一つに定まっていません。
  • 椅子だと誤解されやすいものの、人の体重を支える設計にはなっておらず、座ると破損や転倒のおそれがあります。
  • 荷物の出し入れ用の台として使い、腰掛けや物干しなど本来の用途以外の使い方は避けるのが安全です。

参考資料

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