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THE SHIKAKAが糸島に開業へ 食と地域連携で読む宿泊戦略

THE SHIKAKA 客室
CoCoRo編集部

株式会社グラノ24Kは、福岡県糸島市二丈鹿家に海辺の離れ宿「THE SHIKAKA(ザ・シカカ ぶどうの樹)」を2026年6月11日に開業すると発表しました。玄海国定公園内という立地、全15室の小規模構成、鮨・・部屋食・貸切利用を組み合わせた食体験が特徴です。

宿泊事業者にとって注目したいのは、単なる新規開業ではなく、地域の第一次産業、食、滞在時間、客室用途を一体で設計している点です。需要の変化を読み、公的統計と施設独自の価値設計を読み解きましょう。

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本記事のポイント

  • THE SHIKAKAは、・鹿家の海辺立地と「食を旅する」滞在体験を前面に出した全15室の小規模高付加価値型宿泊施設です。
  • 鮨、鉄板焼、、1棟貸切を組み合わせ、、家族、三世代、企業利用まで用途を広げています。
  • 地域の農業・漁業と宿泊をつなぐ発想は、観光地域づくりや滞在型観光の実務にも示唆があります。

発表内容の整理

THE SHIKAKA ホテルから見える夕焼け
THE SHIKAKA ホテルから見える夕焼け

発表によると、施設名の「SHIKAKA」は所在地である鹿家に由来します。自然環境と土地の記憶を宿名に込め、玄界灘に面した景観と、地域の食材を生かした食体験を宿泊価値の中心に置いています。

施設はホテル4室、オーシャンヴィラ7棟、スイートヴィラ1棟、ガーデンヴィラ3棟の全15室です。全室ジェットバスを備え、一部客室にはサウナやペット同伴可能な仕様も設けられています。小規模ながら、客室タイプと食事導線を細かく分けている点は、滞在単価と利用目的の両立を意識した設計といえます。

出典:PR TIMES ”食を旅する海辺の離れ宿”「THE SHIKAKA(ザ・シカカ ホテル&リゾート ぶどうの樹)」2026年6月11日(木)開業

食を軸にした滞在価値の設計

この施設の中心価値は、宿泊に食事を付帯させるのではなく、食の時間そのものを旅の主目的にしている点です。オールインクルーシブ宿泊では、ウェルカムフード、海を望むカウンターでの夕食、ペアリング、客室でのスイーツ、朝食までを一連の体験として組み立てています。

宿泊業の実務では、食の価値を上げるほど原価管理と人員配置が難しくなります。その一方で、滞在中の消費を館内に取り込みやすく、記念日や高単価旅行との相性も高まります。グラノ24Kが長年取り組んできた地域食材や自社工房との連携を宿泊商品に接続している点は、地域内の事業資源を丁寧に生かす前向きな取り組みです。

客室構成は少室数でも用途を広げる

THE SHIKAKAは全15室と小規模ですが、ホテル、オーシャンヴィラ、スイートヴィラ、ガーデンヴィラを組み合わせています。さらに一部客室はペット同伴やサウナ付きに対応し、1棟貸切では三世代旅行、、オフサイトミーティング、プライベートパーティーなどを想定しています。

少室数施設では、稼働率だけを追うと価格設計が不安定になりやすい面があります。利用目的ごとに客室タイプと食事提供方法を分けることで、平日需要、グループ需要、家族需要を拾いやすくなります。これは客室数を増やさずに販売導線を増やす考え方として、・小規模ホテルにも応用しやすい視点です。

レストラン運営は体験価値と安全配慮を両立する

館内には、鮨カウンター16席、鉄板焼きカウンター8席、個室ダイニング3室、バー機能を持つ空間が用意されます。鮨と鉄板焼のカウンターは2部制で、個室ダイニングは開始時間に幅を持たせています。提供時間を設計することで、料理人の稼働、客席回転、顧客体験の質を管理しやすくしています。

また、カウンター席は小学生以上に限定し、未就学児連れには個室または部屋食を案内する方針です。これは顧客を制限するというより、ライブ感のある食事体験、安全面、家族の安心感を分けて設計する運営判断です。発表元が利用シーンを具体的に示している点は、予約前の期待値調整にも役立ちます。

地域活性化ホテルとして見る実務上の意味

発表では、地域の農家や漁師から食材を分けてもらい、素材を調理・加工して届ける取り組みが紹介されています。宿泊施設が地域の第一次産業と連携する場合、単に地元食材を使うだけでなく、仕入れの安定、加工機能、ストーリー化、販売単価の設計までを一体で考える必要があります。

観光庁の地域観光資料では、観光事業者同士のつながりを再構築し、ガイド、宿、地域コンテンツの連携から新たな価値を生む取り組みが示されています。THE SHIKAKAのように、、食、自然環境、地域名を結び付ける設計は、滞在型観光を促すうえで参考になります。

公的データから見る市場環境

観光庁の宿泊旅行統計調査は、宿泊旅行の実態を把握するための基礎調査であり、宿泊事業者が地域別・時期別の需要を確認する際の出発点になります。今回のような高付加価値型施設では、単月の話題性だけでなく、開業後の平日稼働、連泊需要、地域内周遊との接続を継続的に確認することが重要です。

JNTOの訪日外客統計は、訪日外客数の月別・年別資料を掲載しており、訪日市場の回復や国籍別動向を把握するために活用できます。糸島のように自然景観と食の魅力を持つ地域では、国内客だけでなく、将来的な訪日客の滞在動機にどう接続するかも検討余地があります。

開業後に注目したい運営指標

開業後に見るべき指標は、客室稼働率だけではありません。食事付きプラン比率、インルームダイニングの利用率、個室利用の単価、貸切利用の曜日分布、ペット可客室の稼働、サウナ付き客室の販売価格差などを分けて見ると、施設の強みがより明確になります。

特にオールインクルーシブ型の宿泊では、顧客満足度と原価率のバランスが重要です。、飲料、客室内スイーツ、朝食までを含むため、体験価値を落とさずに標準化できる部分と、季節ごとに変化を出す部分を切り分ける必要があります。発表元の食への蓄積は、この運営課題に向き合ううえで強みになり得ます。

まとめ

THE SHIKAKAは、糸島・鹿家の自然環境を背景に、食を滞在目的へ高める小規模リゾートとして開業します。全15室という規模ながら、客室タイプ、食事提供方法、利用シーンを細かく設計している点が特徴です。

宿泊事業者にとっては、地域食材の活用、少室数での高付加価値化、家族・記念日・グループ利用の受け皿づくり、食事導線の分散設計が学びになります。地域の名前と食の背景を尊重しながら、宿泊商品として丁寧に編集している点は、発表元の取り組みとして前向きに評価できます。

企業情報

  • 会社名:株式会社グラノ24K
  • 施設名:THE SHIKAKA(ザ・シカカ ホテル&リゾート ぶどうの樹)
  • 所在地:福岡県糸島市二丈鹿家844-8
  • 開業日:2026年6月11日
  • 客室数:全15室
  • 主な設備:全室ジェットバス、一部サウナ付き客室、一部ペット可客室

参考資料

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本記事は、公開されている情報(プレスリリース、公式サイト、官公庁等の公的資料を含む)を基に、宿泊業の実務に役立つ観点からCoCoRo編集部が独自に整理・解説したものです。記事内で取り上げる商品・サービス・施設・取り組み等は、発表元のホテル・旅館(および関係事業者)から個別の許諾、監修、承認を受けて作成したものではなく、またPR TIMESを含む配信媒体や発表元との提携・推奨・広告・販売促進を意図または示唆するものでもありません。

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