名古屋・栄に、滞在、食、ウェルネス、祝祭の時間を一つの建物でつなぐBASE LAYER HOTEL _ UNION NAGOYA SAKAEが2027年1月9日に開業予定です。BASE LAYER HOTELの新たな展開として、宿泊者だけでなく街の人々も交わる場を目指す今回の発表は、都市型ホテルにおける地域接点のつくり方を考える機会になります。
観光庁(国土交通省)『令和8年版観光白書(概要版)』では、観光白書・観光動向を考える際に、地域資源を単体で見せるだけでなく、受入環境や周辺事業者との連携まで含めて磨き上げる視点が示されています。今回の発表も、施設の魅力を地域での過ごし方や移動導線と結びつけて伝える点で、宿泊事業者が滞在価値を組み立てる参考になります。

本記事のポイント
- BASE LAYER HOTEL _ UNION NAGOYA SAKAEは、名古屋市中区錦に86室で開業予定のライフエクスペリエンスホテルです。
- レストラン&ミュージックバー、会員利用も想定したスパ、ジム、チャペル&バンケットを備え、宿泊以外の来訪目的を重ねます。
- 客室の快適性と街との接点を両立させる設計は、都市部で滞在時間を広げる運営のヒントになります。
発表内容の整理

FHG HOTELSは株式会社GREENINGとともに、BASE LAYER HOTEL _ UNION NAGOYA SAKAEを開業します。事業主はFHG HOTELS、企画開発・プロデュースは株式会社GREENING、運営は株式会社オンザページです。これは既存ブランドの単純な増室ではなく、「ESSENTIAL」と「LIFE EXPERIENCE」を軸に、宿泊を人生や街との接点へ広げる新ブランドの開業決定という段階の発表です。
館内にはレストラン&ミュージックバー、スパ、ジム、チャペル&バンケットを配置します。食事、音楽、コンディショニング、記念日といった異なる来訪動機を受け止めることで、客室販売だけに閉じない滞在の組み立てが見えてきます。
出典:PR TIMES カルチャービジネスホテル「BASE LAYER HOTEL」が描く、次のレイヤー。 人生の時間が交差する拠点「BASE LAYER HOTEL _ UNION」名古屋栄に開業
都市の一日を受け止める飲食と音楽の場
レストラン&ミュージックバーは、モーニングからバータイムまでを視野に入れています。地域の人と旅人が同じ空間に滞在できる時間帯を増やす設計は、宿泊の前後に街へ開かれた接点をつくる取り組みとして魅力的です。飲食の監修には株式会社シェルシュと丸山智博氏が参画し、洋食とビストロの感性を掛け合わせた料理を掲げます。
観光庁の宿泊旅行統計調査は、宿泊旅行の実態を継続的に把握するための基礎資料です。需要が日や時間帯によって変動する都市部では、宿泊客に限らない飲食利用を育てる視点が、館内の賑わいとサービス提供のリズムを整えるうえで参考になります。
ウェルネスを滞在の選択肢へ広げる
スパはBASE LAYER HOTELシリーズで最大級の広さとされ、宿泊者に加え、会員制で宿泊以外の利用者も迎える計画です。madsaunist監修のサウナでは、独自のスチームシステムやクナイプを取り入れ、利用目的に応じたウェルネス体験を提案します。ジムも含め、出張や観光の合間に身体を整えたい人の行動に寄り添う構成です。
観光庁「令和8年版観光白書(概要版)」は、宿泊業における人材確保と生産性向上を重要な論点として示しています。複数の利用目的を持つ館内施設では、予約導線、会員対応、混雑状況の共有をわかりやすく設計することが、スタッフの判断負荷を抑えながら体験の質を保つ実務につながります。

客室と祝祭の場をつなぐ滞在設計
客室は全7タイプで、14平方メートルの一人利用向け客室から、43平方メートルのプレミアムツインルームまでを用意します。コアラマットレスや一部客室のathletiaのバスアメニティ、サウナ付きスイートルームなど、基本的な休息を丁寧に支える要素が組み込まれています。
併設するFlairge SAKAEは、結婚式、記念日、企業イベント、地域コミュニティの集いを想定したチャペル&バンケットです。宿泊・飲食・スパと祝祭の場を近接させることで、イベント当日だけで終わらない滞在を提案できる点に、この施設ならではの広がりがうかがえます。
地域との関係を継続する運営の視点
名古屋栄という都心立地で、旅、日常の食事、ウェルネス、人生の節目を一つの拠点に重ねる構想は、地域との接点を滞在後にも残す可能性を持ちます。観光庁「持続可能な観光地域づくりのための事例集」でも、地域の関係者と課題や目標を共有しながら観光による価値を高める取り組みが紹介されています。ホテル側にとっては、地域利用者の声をサービスやイベントに反映し、街の側にとっては日常的に立ち寄れる場として関わる循環を育てることが大切になります。
令和8年版観光白書(概要版)では、観光関係予算が令和7年度の490億円から令和8年度は1,300億円へ増額されたことも示されています。観光地・観光産業の強靱化が政策の柱となる中、地域の来訪者と生活者の双方に開かれた施設づくりは、都市観光の受入環境を考えるうえでも注目されます。

まとめ
BASE LAYER HOTEL _ UNION NAGOYA SAKAEは、86室の宿泊機能に、飲食、音楽、スパ、ジム、婚礼・宴会を重ねることで、名古屋栄で過ごす時間の選択肢を広げる計画です。快適な客室を土台に、街の人々との接点をどのように日々の運営へ落とし込むか。その実践は、都市型ホテルにとっても示唆のある取り組みになりそうです。
企業情報
ホテル概要
- 名称:BASE▲LAYER▲HOTEL▲ ▲UNION▲NAGOYA▲SAKAE ※▲=半角スペース
- 所在地:愛知県名古屋市中区錦3 12 13
- アクセス:地下鉄東山線「栄駅」8番出口 徒歩5分 地下鉄桜通線「久屋大通駅」4番出口 徒歩5分 JR「名古屋駅」タクシー 約5分
- 客室数:86室
- 事業主:FHG HOTELS(fav hospitality group株式会社)
- 企画開発・プロデュース:株式会社GREENING
- 運営:株式会社オンザページ
- 付帯施設:レストラン&ミュージックバー/スパ/ジム/チャペル&バンケット
- 予約受付開始:8月19日(水)
- URL:http://baselayerhotel.com/union/nagoyasakae/
参考資料
- 観光庁(国土交通省)『令和8年版観光白書(概要版)(2026年7月1日)』: 令和8年版観光白書(概要版)
- 観光庁『宿泊旅行統計調査(2026年4月分)』: 宿泊旅行統計調査
- 観光庁(国土交通省)『持続可能な観光地域づくりのための事例集(公表資料)』: 持続可能な観光地域づくりのための事例集

